広報誌「かけはし」
 
■2008年11月 No.446
健保問答 

第 337回

     
Q

 今年の4月から飲む禁煙補助薬が保険適用されたそうですが、その概要を教えてください。

 
A

 その薬は、「バレニクリン」(一般名)で、日本で初めてのニコチンを含まない経口禁煙補助薬です。既存の禁煙補助薬(ニコチンパッチやニコチンガム)は、たばこの代わりにニコチンを補充して禁煙に伴う離脱症状を軽減する療法です。
 しかし、「バレニクリン」は、脳内のニコチン依存に関与する受容体(器官)にニコチンが結合するのを阻害し、喫煙から得られる満足感を抑制します。
 この薬を使用した禁煙治療には保険が適用されます。ただし、新薬のため、初診に加え、再診が6回(1回の処方せんは14日分まで)必要です。また、標準的な治療期間は12週間で、費用も自己負担額(3割負担として)が約1万8千円必要です。
 ちなみに、ニコチンパッチですと8週間で1万2千円程度です。