広報誌「かけはし」
  
■2008年1月 No.436

運動でさらばメタボリックシンドローム!

 
〜 コツはチョイチョイ動き 〜
 

 11月27日、薬業年金会館で健康づくり教室を開催。トータルフィット株式会社 代表取締役で健康運動指導士の梅田陽子氏が「運動でさらばメタボリックシンドローム!〜コツはチョイチョイ動き〜」をテーマに講演されました。前半はメタボリックシンドロームの概要、後半は椅子を使用しての運動を指導していただきました。
 
●運動効果は合わせ技1本

梅田陽子氏

 内臓脂肪は皮下脂肪に比べてつきやすく減らしやすいという特徴があります。
 運動は内臓脂肪を減らす最も効果的な方法のひとつであり、生活習慣病・メタボリックシンドロームや予防と改善には欠かせません。肩こり・腰痛・睡眠・血圧・高脂血症の改善、ストレスの解消、不安やうつ状態の軽減、心肺機能・自律神経活動の向上、一部のがんの罹患を減らすなど、健康を守る総合的な効果があります。
 メタボリックシンドロームの予防が「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後にクスリ」といわれるように運動はとても大切です。

  
●生活習慣の改善
 

 現在、20〜50歳代で運動習慣がある人は3割未満で、また日常生活における歩数も減少傾向となっています。また日本の平均寿命は世界一ですが、健康寿命はそれに比べ少し短く、寝たきり等要介護状態で6〜7年すごすといわれています。健康寿命を延ばすためにも生活習慣の改善が必要です。まずは普段の運動習慣をチェックしましょう。急激に歩数を増やすと膝、腰を痛める危険性がありますので歩数が少ない人は無理に歩かず、1日500〜1000歩ずつ増やしていきましょう。
 食生活では調味料をマヨネーズからポン酢に変える、もしくは、歩く時間を20分増やすことで1年後には体重が2・6s減、両方行うと5sの減量効果が期待されます。体質の差にもよりますが少しの心がけで減量は可能です。1〜2カ月で減量したいという方は大勢いますが、数年かけて増加した体重は無理をしないように同じ年数をかけるようなつもりで減量していきましょう。

  
●小さなことからコツコツと
 

 NEAT(ニート)という言葉がありますが、これは非運動性活動熱発生(Nonexercise activity thermogenesis)といい、立ったり、歩いたりといった軽い動作を日常生活で頻繁に繰り返すことで消費されるエネルギーのことをいいます。
 体をこまめに動かす習慣がある人では、ニートの値が高くなっているのではないかと考えられます。肥満の人とそうでない人とを比べると、肥満の人の方がニートの時間が短いといわれています。
 日常で体をこまめに動かしニートが高くなると、基礎代謝が増える傾向があり、運動をしていないときでもエネルギーを消費しやすい体になります。
 ニートの値をあげるためにも、階段の使用、電車のなかで立つなどチョイチョイ動きましょう。自分にできそうなものはどれかを考え、いつ、どこで、誰と、なにをするのかを考えながら自分自身を振り返り、生活習慣を見直し、運動効果の恩恵を知りましょう。

 

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