広報誌「かけはし」
 
■2007年12月 No.435
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●健康も自己責任
 

 厚生労働大臣舛添氏の著書で「40歳は老後の分かれ道」という本がある。
 退職後の年金・保険・税金などを示したうえで、人生80年時代、生涯の4分の1を占める定年からの20年間をどう過ごすのが幸福だと思うのか、まず自分で考えさせている。
 そしてその実現のために、40歳で必要な準備をしようと呼びかけている。財産をどう考えるか、豊かな生活のためにはなにがいるか…。
 7年前の発行であっても、いまだに内容として色あせていないように思う。
 そして、健康も幸せに生きるために必要なものとしているが、健康のための人生ではなく、酒やタバコを好む人は、そのバランスを自分で考えろ、としている。
 つまり、健康も自己責任だということだ。
 確かに、好きなものをたらふく食べることこそ至極の幸せだと感じる人に、健診を無理強いし、さらに生活指導までしようというのは、余計なお世話だととらえられる。
 また、いままでの健康づくり運動がうまくいかなかったのは、やはり国民一人ひとりの幸福感と結びつかなかったからであろう。
 本来、健診・保健指導は、まずそれぞれがどんな人生を送りたいのか考え、自らの幸福を実現させるための手段としてとらえられるべきかもしれない。

(第1地区 A・S)

   
●嘆き・メタボリックシンドローム症候群?
 

 昨年6月に医療制度改革関連法が成立し、順次施行されている。特に来年度から保険者にその実施が義務づけられる特定健診・特定保健指導については関係者全員がそれぞれの立場で如何ほどの努力と汗(焦り?)を費やしてきていることか。
 世の中も世の人々も年を経て巨大化すればするほどに知識を身につけ賢明になる。反面、垢・シミ・汚れも身に纏い冷酷非情になっていく。世の中も人も賢い。身についた垢・シミ・汚れを機に応じ、落としていくのが法改正であり休養・リフレッシュであるのか。
 メタボリックシンドロームという言葉が広く使われるようになって、そう長くはならない。だが、職場では勿論のこと、新聞・テレビでこの言葉を見ない・聞かない日は殆どない。まさに、「メタボリックシンドローム症候群!」。でも、これでええのかな?垢・シミ・汚れは単なるメタボ、その先にはどす黒い悪魔が手薬煉引いて待ち構え、既に餌食となりもがき苦しんでいるメタ場(=メタボの墓場)がある。

世情不安に食品疑惑・深酒・夜更かし・大喰らい
不安・疑惑を積み込んで 日本丸よ 何処へ往く
メタボ・メタボに明け暮れて メタボの我は 今日を生く

 嘆きの前にこの現実を楽しんでいる自分が見える、…これでええんだよ!

(第2地区 光)

 
●新年度へのひとり言
 

 健康保険組合に着任して、3年が過ぎました。
 理事長より命を受けなにもわからない職場に単身乗り込み、ただひたすら駆け抜けてきた気がします。
 平成20年4月からの制度改正が迫るなか、新たな高齢者医療制度への支援金・納付金のねん出、特定健診・保健指導にかかわる体制づくりの会議を繰り返しています。
 また、新しい保険料率を決めるため、毎月検討委員会を開いています。長引く不景気のため昇給がない被保険者の負担を急激に上げることもできず、同様に財政状況の悪い事業主負担を現状以上にすることもできず、労使関係も絡んで複雑となる一方です。
 この時期に健保の仕事をすることになった自分自身を嘆きながらも、次世代のために必要な制度づくりと思い鼓舞しています。
 しかし、そのためには莫大な費用が必要となり、保険料率を上げなければならないため、なんとか一刻も早く労使が次世代のために協調し、保険料率の検討を決着できるよう進めていこうと思っています。
 一方で、突如「政管健保への国庫負担・肩代わり案」も浮上し労使間で千分の一の攻防を繰り広げている矢先に、大企業中心の健保組合に1、900億円、共済組合に1、000億円の負担が無条件に強いられることは、はなはだ遺憾です。
 断固反対するよう健保連のはたらきに大いに期待し、国には、このような場当たり的な責任転嫁ではなく、将来を見据えた社会保障制度を考えていただくよう、切に願うばかりの今日この頃です。

(第3地区 主原 通洋)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へ送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。