広報誌「かけはし」
 
■2007年2月 No.425
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●暖冬を考える
 

 今年の冬は暖冬傾向の様相で、年が明けてからも平年気温を上回る日が続いている。12月以降のレセプトがまだ到着していないので、冬場特有の疾病による医療費の動向がどうなっていくのかは今のところは不明である。
 しかし周りで「インフルエンザにかかって会社を休んだ」という声はあまり聞かないし、流行の報道もないので、暖冬は健保組合にとっては歓迎されることなのであろう。
 過ごしやすい冬場はわれわれが生活する上で好ましいことに違いはないのであるが、地球温暖化現象が暖冬の原因であるとすれば、逆に由々しきことに近づきつつある。
 地球温暖化は、人類をはじめとする生物界全体に深刻な問題をもたらすであろうことは周知の事実である。また、温暖化はほぼ確実に人類の活動が原因であるといわれており、すでに異常気象などによりわれわれの生活にも影響が出てきている。
 われわれ人類は、生活の利便さの追及と引き換えに、環境破壊という産物を生みだしてしまった。今後温暖化を防止するためには、われわれのライフスタイルを変革していくことが不可欠になる。
 冷房・暖房の温度設定や、買い物袋の持ち歩きなどすでにさまざまな取り組みがはじまっているが、身近な取り組みが一層重要になってくる。
 健保組合にとって現在の最大の関心事は、平成20年度から始まる特定健診・保健指導の義務化であるが、日常生活のなかでわれわれが少し気をつけて取り組みのできることもいっぱいあるように思う。
 禁煙や深酒をしないのはその最たるものであろうが、それ以外でも、エレベーターを使わないで歩くとか、近距離は車を使わないとかという取り組みをすれば、地球温暖化の防止にもつながる。
 一人ひとりが気をつけながら、温暖化の防止のみならず、健保組合の財政の健全化につなげていきたい。
(第1地区 K・A)

   
●コンタクトレンズ(CL)処方の受診について
 

 先日、当健保組合の被保険者ですでにCLを装着されている方が医療機関にCLの処方のため受診した際に、眼に疾患がないのにもかかわらず、初診料の810円と新設された「CL検査料」ではなく3,000円の合計3,810円を支払ったとのこと。もうひとつの事例として、その医療機関でCLを処方しているのにもかかわらず、『再診料+既装用者検査料』ではなく、『初診料+初回装用者検査料』として健保組合に請求されていたケースもありました。
 CLの処方にかかる検査料は2006年の診療報酬改定で大幅に変更され、眼に疾患がないかぎり、初(再)診料と新設された「CL検査料」が加算されるのみとなりました。また、この検査料等の負担額は、CL関連の患者が全患者の7割未満か7割以上かで区分されており、CL関連の患者が7割未満の医療機関は届け出を行い、その旨を店内に掲示することが義務づけられております(7割未満で届け出を行った医療機関のほうが高い検査料を請求できる)。
 このことは、健保組合にレセプトがきたときに、どちらの区分の医療機関であるかの判断をする必要があります。
 一方、CLのルールは、一般の方々には非常にわかりにくく、ルールの説明とともに7割以上の医療機関は安くなるということの説明の必要性を痛感したところです。また、レセプトのオンライン化により、7割区分の医療機関の判断および初診か再診かの判断をコンピューターで行えれば、レセプトのオンライン化の効果は非常に大きなものになると期待しています。
(第2地区 M・A)

 
●超高齢化社会を迎えて
 

 私もその一員である団塊世代が数年を経て前期高齢者と呼ばれる時代に入り、後期高齢者になる15年後の2022年には「超高齢化社会」と超がつく社会に突入する。いまでも多額な拠出金の負担が財政を圧迫しているのに将来も社会保障費の大幅な増加が予想されることに対し、財政を支えてくれる生産可能世代を増加させる対策が必至である。しかし、若年層のフリーター化やパート化による雇用条件の悪化等により、本来社会保険料を負担すべき人がいつまでも被扶養者となっている。年々増えている未婚率の増加原因のひとつに結婚したいけれども将来の収入不安があるとの調査結果もある。これらに対し企業の雇用努力や利益の労働者配分率の増加等社会的責任の負担を期待したい。また、保険料徴収の最低限度額の範囲をより広めることや被扶養者数による保険料負担の対策も必要と思われます。また消費税をアップ(食費は別)し、増加分を社会保障に限定する。いずれにしても個人の負担が増えるが、同時に国や市町村の数多い特殊法人や外郭団体の整理や昨今話題の無駄な支出を徹底的に洗い直し、社会保険制度の公費負担割合の増加を図る等、早急に対策を講じてもらいたいものです。
(第3地区 H・K)
 

 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へFAX等で送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。