広報誌「かけはし」
 
■2007年1月 No.424
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●競争原理の導入について
 

 法改正により平成20年度からすべての40〜74歳の加入者を対象に特定健診、保健指導が義務化される。また、健診受診率や保健指導の成果は平成25年度以降、各保険者が負担する後期高齢者医療支援金に、本来負担する額の10%の範囲内で加算、または減算されることになる。
 このことは、健保組合にとって画期的で、特筆すべきことである。被扶養者の健診義務化もさることながら、健保組合間で競争原理が導入されるからである。競争をするからには、勝者と敗者がでる。とうとう、健保組合にも、いわゆる「勝ち組・負け組」の「格差」拡大の時代の波が押し寄せてくることになる。決して、競争することを否定するつもりはないが、いろいろと副作用も懸念される。
 これまで、健保組合は、情報を共有しながら、協調・連帯を深め、共助体制に基づき制度を運営してきた。取り越し苦労かもしれないが、極端な成果主義に走った結果、保険者間や健保組合間でセクショナリズムに陥ることはないのだろうか。不幸にして、期待どおりの効果が上がらなかったとき、その反動から格差是正を求める流れで、一元化の流れが加速することはないのだろうか。
 保険者・健保組合のそれぞれの良好な関係と協力があって、医療費適正化の目標が達成されると思う。あまり極端な成果主義を煽ることなく、特定健診・特定保健指導の的確な動機づけとなるバランスある公正かつ透明な評価制度の導入を期待したい。
(第4地区 S・N)

   
●つれづれなるままに
 

 つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつづる。

 
  いろいろな経緯がありましたが、「医療改革法」が成立いたしました。
  良質な医療の提供がなされると保険者としても安心ですが。
  世のなかの動きが大きく変動するなかで、持続可能な保険制度となればよいのですが。
  移ろいやすいは人の心といいますが、余りにも変わり過ぎます。
  過去にも法律が改正されましたが、我々健保組合にとって喜ばしい改正はなかったような気もいたします。
  今までの改正とは一寸違った改正になればと思っておりましたが、果たしていかがなものでしょうか。
  考えるにお国は、健保組合は打出の小槌を持っていると思っているのでしょう。
  苦しいのはなにも国保だけではありません。健保組合も打出の小槌を振ってもなにも出てこない組合が沢山あります。これ以上健保組合に援助を期待しないでください。
  「法律改正」により期待した各種拠出金制度が廃止と思いきや老健は支援金と名をかえ、退職者給付拠出金は廃止と思っておったのが廃止にならなかった。前回の約束はどのようになったのやら。
  うまく制度が機能し「糖尿病」「メタボリック症候群」に罹患するものが減り、健保組合財政が安定することを夢見ましょう。
  (第5地区 健康奉仕)
 
●子は宝
   先日某新聞に、「子育て支援、お父さん・お母さんの休暇、義務づけ」という記事が掲載されていた。記事によると、広島県三次市が、男性の育児参加を促すため、1歳6カ月未満の乳幼児を持つ男女職員に、2カ月間の有給子育て休暇の取得を義務づけた。先進的な取り組みとの評価がある一方「公務員は恵まれすぎ」という声もあるとのこと。厚労省職業家庭両立課は「男性も安心して子育てしながら仕事を続けられる環境づくりが大切で、方法は残業を減らしたり、短時間労働などいろいろあるはず。対象の職員すべてに強制的に休暇を取らせるのはやりすぎだ」との意見。
 とにかくいろいろな考え方や意見はあるであろうが、男性の育児休業の取得が進まないのは、育休中の所得保障の問題や職場環境(例えば、将来の出世にかかわるというような風土)などが壁になっていると思われる。やはり、なんらかの勇気あるアクションが必要であろう。
 子は宝!子どもの成長期に親がかかわる時間を多くつくることはとても大切なことだ。子どもは、親にとっての宝だけではなく社会にとっての宝。健康保険組合も子育てを支援し、健全な子どもの育成にかかわる積極的な保健事業をすすめていきたい。
(第6地区 M・U) 
 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へFAX等で送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。