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梅田陽子氏 |
肥満症や高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が原因であることがわかってきました。内臓脂肪型肥満であり血圧高値・中性脂肪値高値(もしくはHDL低値)・血糖値高値のうちふたつだとメタボリックシンドローム、内臓脂肪型肥満であり、うちひとつだと予備軍です。現在、予備軍を含めると中高年男性は半数があてはまります。内臓脂肪が蓄積すると脂肪細胞から悪玉アディポサイトカインが分泌され、その結果動脈硬化が促進され、脳卒中や心筋梗塞のような命にかかわる状況も引き起こします。血圧などそれぞれの症状が軽度であっても、危険因子の保有数で心臓病発症危険率は高まり、たとえばあてはまる危険因子が2つの人は約10倍、3〜4つの人は約31倍にもなります。自覚症状のない状態からの健康づくり(運動習慣の習得)が必要なのです。 |