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●想定外のレセプト情報管理システム |
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5年以内に世界最先端のIT国家となることを目的として、政府が平成13年に打ち出した「e-japan戦略」の推進を受けて、平成15年度から3年計画で医療機関から健保組合への診療費請求を紙ベースからFDやDVD等の電子データによる提供となるレセプト情報管理システムが平成18年4月にスタートした。
このシステムが稼動することにより、レセプトの不正請求の審査や支払い事務の効率化・透明化が図られ、医療費分析等の事務作業が合理化されるとのこと。
どんなに素晴らしい仕組みができあがるのかと思いきや、システム稼動の核中の核となる支払基金から健保組合へ提供される電子データの項目数は、当初予定されていた全項目約250項目のうちの約60項目に減少した。また、医療機関から支払基金へ提供されるレセプトの電子化は、当初目標70%に対して、約20%と想定外のことだらけ。噂によれば数10億円を投じたシステムとのこと。それだけのコストをかけるシステムにしては、構想に対する現実化のレベルが低過ぎるように思います。中身に流動的要素の多い改革に振り回されるのは、勘弁してもらいたいものです。
この改革が、「絵に描いた餅」とならないよう、今後の新たな展開に、大いに期待いたします。
(第1地区 K・M) |
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●団塊の世代 |
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「団塊の世代」とは、戦後の昭和22〜24年の間に生まれた世代のことを称して呼びます。その数、約800万人いるといわれ、昨今、俄かに新聞・テレビ等で話題にあがっています。実は私(昭和24年生)も世代の一員です。学生時代の受験戦争、青年時代は就職戦争、親元から離れれば住宅戦争を経験、我々の働きによって、日本はよくも悪くも高度経済成長を遂げたといわれています。
ところが、その団塊の世代が2007〜2009年にかけて一斉に退職するため、この世代を“向老期”と表され、またまた脚光を浴びています。
皮肉にも、少子高齢化社会の到来で、医療保険・年金保険制度においては、改革のターゲットとなり、「皆さん方は、まだまだ若い、老け込む年ではない、後10年は働ける、元気な団塊の世代人は支える側に」といわれ、さらな る就労を求められています。
「お勤めご苦労様でした。これからは老後を満喫してください」となれば最高の人生だったのですが、残念。
「団塊の世代」と呼ばれる方々、退職後の生活・人生設計は準備万端でしょうか?一体いつになれば「支えられる」側にまわれるのでしょう…
(第2地区 K・I)
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●私の老後はどうなるの |
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去る2月10日に、「医療制度改革大綱」に基づき「医療制度改革関連法案」が今国会に提出されました。
今回の改正案では、将来にわたり持続可能な制度としていくため、といわれており、そのことは、誰しも理解を示すものである。
ただ、よくよく内容を検討すると、老人苛めの感が否めない。新たな高齢者医療制度において、前期高齢者のうち70〜74歳は患者負担を2割負担と引き上げる、また、後期高齢者については患者負担はもちろんであるが保険料負担を新たに導入するということである。老人にとっては大きな痛手となる。すでに介護保険料は徴収されており、また、年金額は本年4月から0.3%下がるが、物価は緩やかながら上がり始めるとのことである。
そうすると物価にスライドして年金額が1年後に増えると考えるのは早計である。というのは政治的配慮において据え置かれた1.7%を解消するまでは駄目である。それが終わればどうかであるが、マクロ経済スライド(物価や賃金が上昇しても少子高齢化により現役世代の減少や給付増に繋がる平均余命の延びを勘定して年金額を抑える仕組み)が待っており、物価上昇があってもほとんど年金額の増額は見込めないのである。それだけではなく所得税法の改正により老年者控除が廃止されたのである。まさにトリプルパンチである。
今まで老齢者は優遇されていたといわれていたが、一転して老人タタキが始まった。もう少し報われる精神が必要ではないか、いずれ誰もが避けて通れない道である。
老人に安心感を与えるはずの医療・介護・年金であることを皆で今一度考える機会だと思うが…私だけですか。
(第3地区 E・Y)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
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