近藤広報部次長
今、広報文章はどう書けばよいのか。その前提としてネット社会のことを話したい。 総務省の調べによると、16年度末で国内のインターネット利用人口は7,948万人(モバイル利用者含む)で、人口普及率では62.3%となっている。この1〜2年は上げ止まりの感はあるが、シニア層や女性の利用者が増えている。 また、テレビに次いでインターネットの接触時間が長くなってきている。ブロードバンドユーザー(ADSL・光ファイバー)では、接触比率が20%を超えラジオ、新聞、雑誌の合計値を上回っている。
「2ちゃんねる」というブログメディアをご存じだろうか。ネット上の巨大掲示板のことで、6年前佐賀県での17歳少年によるバスジャック事件で有名になった。 ブログ(blog)とはweb(くもの巣)+log(日記、記録)のこと。個人の場合もあるが「2ちゃんねる」のように不特定の人たちが書き込む場合もある。 2年ほどまえ、このブログに「電車男」というハンドルネームで2カ月ほど書き込みが続き、それが口(くち)コミ情報で広がり、出版され、映画化された。「電車男」の恋愛にブログ仲間が応援するという話だが、ネット社会以前には考えられなかったことだ。
職場のOA化が進み、いずれペーパーレス時代がくるといわれたが、むしろ紙の需要は増えている。フリーペーパー(無代誌)の発行部数は3年まえに有料購読誌を上回った。原因は若者の新聞離れと、インターネットの普及に関連があるようだ。ラジオやテレビ欄(ラ・テ欄)、求人情報など掲載のフリーペーパーが駅など随所に置いてある。紙面にはホームページアドレスが記され、ネットへの誘導、連携という意図がみえる。 ネット社会の出現によって既存のメデイアは大きく揺れている。健保組合の広報活動も、この影響を受けざるを得ないだろう。 このような前提で、事例研究(17例、省略)を皆さんと考えてみたい。