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●禁忌 |
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収入支出予算書の編成にあたり、いつも悩まされ苦慮するのは、拠出金が占める割合。限られた予算のなかで、どうしてこんなにウエートが高いのか?
それではと一念発起し、少しでもと、解釈の本を片手にレセプト点検事務を開始。点検は、従来から業者に委託しているが、業者点検終了後のレセプトをさらに細かく注視し、もう一度点検するものである。
初めての点検、眼は霞み、肩は凝り……しかし、やらなければ!調剤レセプトとのチェック、再審査請求。レセプトが返ってきた。原審、原審、原審……なんでや?
2000点未満のレセプトは、審査対象外とのこと。え?このような失敗を重ね、今では少しは報われることもあります。
しかし、反対に腹が立つこともしばしば!診療月は異なりますが、同じ患者で治療内容・投薬などまったく同じレセプト内容でも、査定と原審とに、判断が分かれてきます。
・明らかにこの薬は、この病気には禁忌でしょう。
しかしながら、再審査結果というと、
・薬効上、適応と認めます。
・傷病名に対する一般症状を勘案して妥当、治療内容からみて過剰ではない。
などなど…禁忌や約束ごとがあるにもかかわらず支払基金の支部によって、取り扱いが違う…そんなこと。せめて原審理由の記入があれば納得もできるが。しかし、負けるものか、健全財政構築のため、しつこく再審査請求をするぞ!
(第1地区 H・D) |
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●一線を超えると |
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耐震設計の偽装問題でヒューザーの小嶋進社長が国会で証人喚問されるテレビ中継を見ながら思った。「経済設計」とはそもそも何なのかと。
耐震基準ぎりぎりまで鉄筋の量を減らし、建設費のコストダウンを図ることらしい。この「ぎりぎり」が一線を超えると、安全性がなおざりにされる。姉歯建築士はいとも簡単に一線を超え、購入者の喜びは暗転した。
東京にいる息子夫婦がヒューザーのマンションを見に行ったことがある。周辺物件に比べて広く、かつ安い。買い得と思わせるに十分な物件だった。それでも手が届かなかったのか、息子夫婦は今も賃貸暮らしである。一線を超えなくてよかったと小生は思う。
老人、退職者医療費への拠出金が一線を超えたのはいつからだろうか。負担が健保財政の4割を超えるのはどうみても異常だ。新しい医療制度のもとでこの負担はさらに増大する。「取れるところから取る」という、国の「経済設計」がもたらしたわなである。
限界を超えてもまだ取れると踏む。このまま進むと、いつかは大半が政管に移らざるを得なくなるだろう。耐震偽装問題ではないが、破綻するまで突き進むしかないのだろうか。
(第2地区 T・T)
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●二兎を追う者… |
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昨年12月、政府・与党の「医療制度改革大綱」が発表された。そのなかの「予防の重視」で、保険者には生活習慣病予防のための健診・保健指導実施が義務付けられる。また、新しい枠組みでは、健保組合の負担が増大する仕組みの高齢者医療制度が、一部の拠出金と並行する形で実施されようとしている。
要は、「健保組合は現役組をしっかりと教育して、生活習慣病にならないよう健康管理の意識を高めなさい。それができないと、リタイア後に高齢者としての医療費が増加して財政調整で現役組への負担が増えるよ」ということか?(右の頬も左の頬も出さないといけないのか?)
健保組合が、現役組の医療費削減のために、生活習慣病予防事業に取り組みたいのはやまやまである。今までも、赤字解消のため収入を増やす(料率を上げる)より、まず支出の削減を、との取り組みは政府・与党より早くから始めている。健診・保健指導実施を義務付けるのなら、そのための健保財政への一考を声を大にしてお願いしたい。現行の拠出金よりも負担が増大する新しい高齢者医療制度への移行は、総報酬制導入により一息ついている(本当か?)健保財政の内情を理解している考えとはとうてい思えない。
保養所を手放すなど数々の保健事業を縮小して、しかも賞与からも保険料を徴収して、なんとか体裁を保っているというのに…。厚生労働省の皆さん、「二兎を追う者一兎をも得ず」という諺を思い出しましょう!
(第3地区 F・K)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
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