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梅田陽子氏 |
近年、自殺者の増加に伴い、心のケアの重要性が叫ばれています。2000年には労働省(当時)が、セルフケア、ラインによるケアなど4段構えのケアを打ち出しました。
みなさんの会社ではうつをどう理解しているでしょうか。偏見をなくし、うつはどういう疾患か知ること、そして対処法を考えておくことが大切です。日常的なストレスからくる不安や悲哀感などの憂うつな気分、無力感は誰でも感じますが、うつはそういった心の状態が長期間回復せず、日常生活に支障を来す疾患です。
1.憂うつな気分が1日中続き、2週間以上継続する
2.興味の損失
のいずれかの症状が出てきたら、軽うつ症と診断されます。うつは意欲が低下していく疾患で、さらに睡眠障害、頭痛、食欲減退といった症状が現れます。こうした症状が出ている人には、ストレスの対応をしようという姿勢で接し、1〜2週間も症状が続く場合は専門医に任せるという認識で準備してください。うつの人は他人に相談せず、孤独に戦おうとする人がよくいます。自殺を企てる人が多いのも問題点です。一声掛け合える企業風土づくりが求められます。 |