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●入るを好みて、出ずるを嫌う |
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新聞・雑誌で、年金や健康保険制度についての記事を多く見かける。問題点及び今後の方向性を的確に表現するものもあるが、危機感をあおるだけに終始する記事も多い。その結果、「自分たちの老後に年金制度はない」とか、「健康保険が義務なんておかしい」といった意見がでてくる。
人間社会には互助精神が必要だ。これがないと人間は生きていけない。この互助精神を制度化したのが社会保障である。しかし、個人主義の悪い面が強くなり、互助精神が薄弱化している。損得が優先される場面が多い。そして、「多くの保障は欲しいが、金を出すのは嫌だ」という風潮が目に付く。
確かに、制度への不安や不信は存在する。不備な点は改善すべきだ。しかし、互助精神を捨ててはならない。社会を維持・運営するには財源が必要であり、その財源として税制度が存在することは百も承知のはずである。社会保障の財源は、税であり保険料である。税も保険料も国民が支出する。名称は異なってもその本質は同じである。
災害発生時に多額の義援金が集まる。日本人もまだまだ捨てたものではない。税や保険料徴収の本質を見つめ直し、互助の精神が生き生きと蘇生することを望む。
(第1地区 T・I) |
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●禁煙ブーム? |
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先日、厚生労働省は医師による禁煙指導を公的医療保険の対象とする方針を示しました。生活習慣病を予防し、医療給付費を抑制する政策の一環で、中長期的には給付費が減ると予想しています。しかし、禁煙指導を保険適用させることによって、はじめのうちは医療費は増大することが予想されます。健康保険組合を取り巻く財政状況は依然厳しい状況にあるなかで、医療給付費の増大は大きな打撃となります。
一方、非喫煙者からしてみれば「嗜好品として煙草を愛煙している人が、禁煙に取り組むためのお金に、私たちの保険料が使われるなんて……」という声もあると思います。現在、世界的な「禁煙ブーム」となっており、多くの書籍等も発刊されています。実際、本を読んで自分の力で禁煙に成功した方も多くいます。ちなみに、私は禁煙チャレンジ2連敗中の身ですので偉そうにはいえませんが……。
すべての愛煙家(筆者を含む)が自分の努力で禁煙に成功できることを願うとともに、病気にならない煙草が発明されることを切に願う今日この頃です。
(第2地区 O・Y)
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●医療制度改革 |
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先頃、厚生労働省が医療制度構造改革の試案を発表した。そこで気になったこと。個人としては、患者負担増は勿論であるが、健保職員としては、厚労省が、自治体や健保組合などの保険者に生活習慣病対策を柱として積極的な取り組みを求め、責任を課すというもの。具体的には、生活習慣病の危険因子保有者率や健康診断受診率、入院の平均日数などの数値目標を含めた医療費適正化計画を保険者に策定させる。その目標が達成できず、医療費の抑制ができなければ、厚労省は国庫補助金率を引き下げるなどのペナルティーを課すというもの。当組合は総合組合であり、その特徴として加入者の資格期間が短く、平均年齢が高く、健康に対する意識にばらつきがあり、継続して加入者の健康管理を行うのが非常に難しい。おまけに財政的に老人保健拠出金などの拠出金の負担が大きく、現在でも保険料収入の4割以上を占めていて、組合独自の加入者への保健サービスを阻んでいる。こういった手足を縛られた状況でさらに組合に負担を求める厚生労働省って何?といいたくなる。所詮職員のひとりとしてできることといったら自身の生活習慣を変えることか。
(第3地区 M・A)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
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