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増田直美氏 |
日本人の10人に1人は腰痛で悩まされているといわれます。骨の老化や変性、加齢、ぎっくり腰などの外傷、内臓疾患などによるものもありますが、多くは日常生活のなかに原因がある、自己管理のできる腰痛。活動や運動、座位によって痛みが増強し、安静によって軽減します。
腰痛は筋肉が緊張し、疲労して硬くなることから始まります。血管が圧迫されて血液の循環が悪化、老廃物が蓄積することによって重い、だるい、痛いなどの症状があらわれ、さらに筋肉が緊張するという悪循環を起こします。長時間同じ姿勢を続けたり、重労働、運動不足、冷え性などによって発症します。現代人の生活は腰痛の原因をつくりやすい環境にあるといえます。
人間は下腿三頭筋、大腿四頭筋、大臀筋、腹筋、脊柱起立筋の5つの抗重力筋の働きで直立しています。このなかで腰痛発症に深く関わっているのが大臀筋、腹筋、脊柱起立筋。直立時よりも前傾時や座位のときの方が第3・第4腰椎にかかる負担が大きくなります。
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