広報誌「かけはし」
 
■2005年2月 No.401
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●支払基金に期待する
   一昨年10月に民間法人化した支払基金では、新たな位置づけのなかで公正・適正な審査と確実な業務がなされているのだろうか。
 業務の効率化として、IT化・レセプト電算処理を進めていると聞いているが、その状況は、全国で医科3、400医療機関の参加、350万件のレセプトで医科レセプト全体の8%でしかない。調剤は、13、500薬局の参加、800万件のレセプトで、調剤レセプト全体の45%にあたる。という参加状況らしい。
 調剤に比べ医療機関側がなかなか参加していない理由は何やろか。国から多額の助成金が出ているらしいが。すでにレセプトの大半はレセコンで作成されているのに、それをわざわざ紙ベースに作り直すこともないでしょうにね。理由がよく分からない。
 支払い側の健保組合は、国から「IT化」のためにと資金交付されるわけでもなく、自助努力で何とかやりくりしながらIT化を進めてきているのに。うらやましい限りだ。
 そのレセプトだが、支払基金における審査はどうなんだろうか。
 審査体制は変わらず、再審査件数や容認率の半減を目指しているが、まさかそのために、保険者からの再審査請求に対し査定を認める「容認」を否定していこうというのではないでしょうね。某放送局の体質のように。
(第1地区 M・K)
   
●拠出金制度改革に期待する
   私が健康保険組合へ配属されて今年で9年目ですが、その間、当健保組合の高齢者医療費を賄うための拠出金は毎年保険料収入の40%以上であり、平成14年度には52・6%となりました。このような状況下では、健全な事業運営を行うことはできず拠出金制度の廃止が必要であると考えてきました。健保連でも各健保組合の赤字の原因は拠出金制度にあるとの考え方のもと、長年その廃止を訴えてきています。
 しかし、厚生労働省は拠出金制度改革は先送りし被保険者等の負担を求める健康保険法改定での事業運営の健全化を行ってきています。それは、平成9年9月からの被保険者窓口負担の1割から2割への改定。平成12年4月からは社会的入院の解消を図るための介護保険制度の導入による被保険者負担の増加。平成15年4月からの被保険者窓口負担2割から3割負担への改定と総報酬制での保険料徴収でした。
 そのため、政府は平成15年度改正の際、附則で次回の法改正時には拠出金制度を廃止し、新たな制度を検討するとして、昨年末までに年金および介護制度の改正を終え、いよいよ今年度から改革案の審議が開始されるスケジュールとなっており、期待してその推移を見守りたいと考えています。今年は戦後60年目にして、人間の場合は還暦の年です。
 そこで、社会保障審議会医療保険部会で拠出金制度を廃止し、健保組合への負担を求めない新たな高齢者医療制度を構築するよう期待します。
(第2地区 T・K)
 
●正月早々大変な目に 
   昨年後半から休日は近所を散策することを楽しみだした。この正月も、元旦は近所の神社2社、2日からの3日間は3時間のウオーキングによる初詣をした。
 そんな歩くことに取りつかれたような私が、1月6日帰宅途中の7時過ぎ、家まで後3分の所の交差点で車に撥ね飛ばされてしまった。青信号で横断歩道を歩いていると左後方から右折車が突っ込んできて、「何でこの車止まらんのや!」と思ったが最後、意識が戻ったのは救急車のなか。救急隊員に名前と家の電話番号を告げたところ、病院でCT検査をするところ、と途切れ途切れにしか覚えていない。
 警察の話によると、35歳の女性運転手の前方不注意で、最悪なのは私を発見して金縛り状態となり、ハンドルはそのまま、アクセルも踏んだまま道路沿いの石垣に激突。私は撥ねられてボンネットに上がってから石垣に後ろ向きにぶつかったそうだ。車は大破、運転手はエアバッグが作動してあごにかすり傷。一方私は、後頭部13針縫う裂傷、左下肢打撲。骨折やひび、鞭打ち、脳の損傷等はなしで全治4週間との診断となった。警察で「あなたは運がよかった。当たり所がちょっと違っていたら、即死に近かっただろう」と言われ、能天気な私も「ぞー」と寒気がして気分が悪くなってしまった。
 正月の4日間あれだけ神様仏様にお参りしてきたのに、なぜこんな目に遭うのか、それともお参りのおかげで奇跡的にこの程度で済んだのか。
 事故の後、唯一心配しなかったことは治療費だ。車の自賠責任意保険、健康保険、個人加入の損害保険等など、多重のセイフティネットが張り巡らされており大変心強い。これが米国だったら自分の怪我のことより治療費の方が先に心配で大変だろう。日本人でよかった。
 このセイフティネットを維持するためには、国民全体がそれぞれに応じた努力をする必要があるだろう。個人はきっちりと社会保険料を納めること、健保は効率よく運営を行い自助努力を怠らないこと、何とか拠出金のように人の懐を当てにしてはいけないこと等など。
(第3地区 K・T)
 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。