|
|
●いまこそ、変革のとき |
|
私は、平成11年から健康保険組合に配属され、来年1月に定年を迎えようとしています。この間、貴重な経験をさせていただきましたので常日頃実感していることを、まとめさせていただきました。
ところで、一般の社会現象では「40年周期説」というのがあてはまるとされています。当組合も、昭和38年発足して40年経過して大きな節目を迎えております。
ちなみに、私は「厚生年金基金」(昭和41年発足)も兼務していたため、あの「代行返上」の大波を被ってしまい、今年「企業年金基金」へと衣替えを余儀なくされました。
このように大きな変革の波が押し寄せているとき、今までと同じ思考パターンでは、この非常事態を乗り越えて行くことは、極めて難しいのではないかと思います。
したがって、新しい視点で以下3点を提案しつつ、夢と希望の持てる「健康保険組合」の再生の一助になればと考えております。
@夢の持てる職場づくりの一環として、「健康保険組合」を単なる「事務処理部門」と位置づけるのではなく、権限を強化して主体性の持てる組織に改める。
これによって健保の「代行返上」を、封じ込めなければならない。
Aそのためには、「予防医学」の観点を推し進め「保健事業」を積極的に展開できる素地をつくる必要がある。
つまり、現在の健保は単なる「拠出金」・「介護納付金」の集金マシンとしてしか機能せざるをえなくなっており、結果的に低い評価しか与えられていないので、これを脱却する必要がある。
B以上突き詰めて考えると、現在進行中の「年金・医療・介護」の三位一体の背後に見えている「算盤」重視の考え方ではなく、「ロマン」即ち将来ビジョンを加味した夢の持てる取り組み方にシフトする必要がある。
このためには、健保連が「オピニオン・リーダー」としていまこそ真の意味で立ち上がるべき時ではないかと思います。
(第1地区 I・K) |
|
|
●アルツハイマー雑感 |
|
先日、介護の健康教室に参加し「痴呆性老人の世界」という某痴呆性老人施設に暮らす老人やその家族、医師、看護師の実態を記録したドキュメンタリー映画を見て、考えさせられた。
ある老人は正月に久しぶりに自宅に帰り家族に囲まれて楽しそうであった。しかし自分の名前が言えず、教えられてもすぐに忘れてしまう状態である。ところが百人一首となると、すらすらと口に出てくるのには驚いた。
また、アルツハイマー型痴呆症は女性に多く脳血栓型痴呆症は男性に多いといわれるがこの施設でも例にもれない。女性はおおむねグループをつくり楽しそうに暮らしているが、ある男性はグループに入らず、いつも1人で寂しそうにしているように見えた。ナレーションによると「まわりから見ると痴呆性老人はかわいそう、寂しそうに思えるが本人はちっともそうは思ってないし、そんなことが分かってもいない」…という。
そのような老人達の下の世話までもする医師や看護師をはじめとする施設の方々の 苦労は並大抵ではないにもかかわらず、しんどそうな表情はかけらにも見せていない。
平成17年度には介護保険法が改正され痴呆性老人についても介護認定の道が拡大されるとか。このような施設で暮らす老人やお世話をする施設のスタッフの方にとってよりよい改正であれば、と思っている。
(第2地区 S・Y)
|
|
●被保険者が納得いく制度の見直しを願う |
|
今から約30数年前、社会保険関係のセミナーで2005年頃の年金・健康保険の給付と負担の話を聞き、驚きと同時にそのうち何とかなるだろうと自分を納得させていました。爾来30数年の時の経過は、セミナーでの予測の正しさを証明し、悪夢であって欲しいとの思いで当時の講師の顔を思い浮かべる昨今です。
実際、過去3年間の当組合の保険料収入に占める拠出金の割合は、年平均で44・37%です。総報酬制導入の15年度を除けば、恒常的な赤字状態で、別途積立金が底をつけば、再度保険料率の見直しは必至です。
このため、疾病予防対策の拡充、老人医療費適正化対策の実施および健保直営保養所の閉鎖等により運営の効率化を図っていますが、拠出金の影響度に比べれば足元にも及びません。来年度は介護保険の問題が控えており、予防重視型システムへの転換を基本に被保険者、受給者の範囲の議論まで及んでいます。また、「混合診療」の解禁に向けた議論も本格化しており、公的保険がカバーすべき範囲の議論へと波及する公算が大きいといわれています。
いずれにしても、健保業務に携わる者としては、長年に亘り医療保険制度の中核的役割を担ってきた健保組合の設立趣旨を踏まえ、被保険者が納得いく制度の早急な見直しを切に願うばかりです。
(第3地区 M・I) |
|
投稿規定
|
「言わしてんか!聞いてんか!」
|
■ |
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
■ |
イラスト、写真も歓迎します。 |
■ |
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
■ |
原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
■ |
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
|
|
|
|
|