広報誌「かけはし」
 
■2004年5月 No.392
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●赤字解消、しかし一寸先は闇
   4月支払いの医療費も確定し、15年度の決算は5年間続いた経常収支赤字の解消が見込めほっと胸をなでおろしている今日この頃である。
 振り返ってみると、総報酬制導入に伴い実質的に保険料率を引き上げ、と言ってもアップ率を抑えたため赤字予算でスタート。その直後に予想外の任意継続者の大量脱退による収入減で一時はどうなるかという状況だっただけに黒字確保は素直に嬉しい。
 4年前常務理事就任以降、保健事業の見直し等(唯一の保養所まで手放して)手を打ったが、老健拠出金の増大にはとうてい追いつかず、こつこつ貯めてきた財産で食いつないできた。
 16年度も赤字予算ではあるが、被保険者および報酬等の減少による収入減もしばらく歯止めがかかり黒字化も視野に入っている。しかし、17年度となると全く暗闇のなか。「入る」はぼんやり見えてきたが「出ずる」は不透明。老健・退職者拠出金、そして介護保険は一体どうなる?3年後には大量出血で瀕死の状態?平成20年度の医療制度改革までは到底待てない。我々健保組合は今こそ「医療制度改革の前倒し実施」「拠出金制度の廃止」を掲げ、健保連を舵取り役に一致団結、「健保丸」に乗って荒波に向けいざ出発!
(第4地区 K・O)
   
●我が健保にも春が!?
   自分にとっては初めての予算編成。平成16年度健保予算を編成するなかで、先日まで「拠出金が、赤字が、苦しい財政が」と言っていたのが夢の如く感じられる今日この頃。先に厚生労働省から発表された、平成16年度老人保健拠出金の諸率が、我が健保の雰囲気を変えた。なんと、平成15年度決算見込みは黒字、平成16年度予算もなお黒字となる予定である。大した金額ではないにしろ、これまで、法定準備金こそ手を付けていなかったものの、別途積立金はすでになく、保健事業も削減の一歩手前の状況だった。
 しかしながら、厚生労働省で決定される諸率で各健保が一喜一憂するということが、毎年継続的に事業を行っているなかで、果たしてこれでよいのだろうか、という疑問を感じながら、今後の退職者給付拠出金の増加もあり、予断は許されない状況ではあるが、なんと気持ちの軽いことよ!(老健が逆に上がっている健保さんごめんなさい)でも、気を引き締めてがんばるぞー!
(第5地区 S・S)
 
●足すと引くでは大違い     
   介護保険制度は5年目を迎え、制度の定着とともに給付、保険料額でも高い伸びが続いているが、施行後5年で見直しをする規定に基づいて、社会保障審議会で種々検討されている。
 保険給付、保険料のあり方、第2号被保険者の年齢区分や若年障害者の介護保険適用等が検討課題だそうだ。対象年齢の引き下げで20歳の第2号被保険者が生まれる可能性もある。
 平成12年度の要介護認定者218万人が今では371万人と70%も増え、費用も3兆6、000億円の1・7倍にもなっている。
 介護保険制度における不正請求は、4年間で事業指定取消処分が121事業者で、返還金は約25億円にもなる。
 14年度介護保険特別会計収支が2月25日に厚生労働省から473億円の黒字と公表されたが、3月10日に黒字額が816億円であったと数値の訂正発表があった。原因は国庫支出金精算額172億円を14年度差引き残額に加えるべきところ、減じて公表したとのことである。
 こんな不正や、とんでもない計算誤りがみつかっても、確定・概算の第2号被保険者1人当たり負担額は変わらない仕組みなのか。
 決算状況が翌年以降の事業に与える影響は大きい。加えるべき数字を減じて発表するような事があっていいのだろうか。これがいわゆるサジ加減というものか、いい加減にして欲しい。
(第6地区 M生)
 
 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。