広報誌「かけはし」
 
■2004年4月 No.391
インターネット時代の広報誌づくり
   組合にとって関心の高い「広報誌づくり」の広報研究会が3月29日、薬業年金会館で開催された。講師は健康保険組合連合会広報部次長の近藤洋太氏。
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●組合広報誌をどうつくるか
 

近藤広報部次長

 広報担当者の悩みとして、@何を掲載するかAマンネリ化対策B果たして読まれているかC専任がいない、といったことがあげられる。
 これらについては、まず行事等に沿った発行の年度計画を立ててみる。原稿作成にあたっては医師や看護師、栄養士、保健師など多くの協力者をみつけ、文章・図表等の表現にも工夫をこらす。フォトコンテスト入賞作品を表紙に使うなど職場密着型の写真や記事を多用し、親しみと興味を持たせる。業務のかたわらで大変だが、外注するときは企画などに口を出そう。
 1枚ペラの広報誌でも毎月発行することで十分な効果が得られることもあり、「かぜ」シーズン等に合わせたピンポイント発行もよい。
 また8ページや16ページだてといった場合、どこに何を載せるか記事の割り振りについてフローチャートを作ると全体が見渡せるので、ぜひ設計を。

●組合ホームページは万能か
 

 各健保組合のホームページ・コンテンツを見ると、いずれも似たような構成で今は試行錯誤の状態といえるが、速報性が命のホームページでは「健保からのお知らせ」や「保養所の空室状況」などはよく利用されており、アクセスが多いようだ。更新はまめに、しかしあまり深く作らないことがポイント。文章も短いほうがよく、200字くらいが限度。
 じっくり読んでもらうという広報誌と、速報性のあるホームページとの棲み分けを考えることも大事だ。

●広報文章の書きかた
 

 新聞等の記事をみると、まず大きな見出しがあり、次いでリード文、そして本文というように三段構成となっている。読者としては早く結果が知りたいので重要なものから順に、いわば逆三角形の形といえる。文章はできるだけ短く明瞭に、小見出しを活用して、見やすく理解しやすいように。
 最後に、文章の書きかたのヒントとして元国立民族学博物館館長の梅棹忠夫氏の『知的生産の技術』(岩波新書)は参考になる。
 ひとつのテーマや話題を小さいカード(B6京大型カード)に整理をし、文章を作成した。
 ぜひ一読をお勧めする。


開会あいさつ
広報委員長 浅井義隆
 大阪文紙事務機器  
 健康保険組合常務理事
 今国会で議論されている年金改革の行方が、医療保険・介護保険の制度改革にも影響があると考えますが、今のところ医療制度改革については、平成18年の国会に法案を提出する予定と聞き及んでいます。
 一方、健保組合の財政は、昨年4月に実施された総報酬制や7割給付の導入にもかかわらず、老健・退職両拠出金の歯止めのかからぬ負担が組合の財政を依然として圧迫し、収支均衡が図れない厳しい状況が続いております。
 従いまして、今後は医療制度改革の早期実現・前倒しでの実施と、直面する危機を乗り越えるため、実現可能な緊急対策を強く訴えていかなければなりません。
 厳しい状況下ですが、本日は健保連本部近藤広報部次長のお話を聞き、有意義な研究会としていただくようお願い申し上げます。