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●退職者医療と思いやり保険料 |
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老人医療費の受給対象年齢の引き上げにより老人保健拠出金は軽減されたけど、反面、退職者医療の対象者が 急増したため、その医療費の増大により退職者給付拠出金(各年度の総報酬総額×拠出金率)が急激に増大していくことが見込まれ、健保組合関係者はこれまで以上に危機感を募らせている。
15年度=8・98‰
16年度=9・80‰
17年度=11・36‰
18年度=13・11‰
19年度=15・37‰
この拠出金率は平成15年度予算をベースとする「機械的な粗い仮計算」である。
退職者医療制度は国保制度のなかに設けられているため、退職者とその家族の医療費は、保険料と拠出金によって賄われているが、その算出に用いる退職者の医療費そのものの適正化等については、私たち健保組合は直接関与できない仕組みとなっているため、間接的ではあるが、唯一、退職者医療制度の効率的な運営に関し、改善、要望等、拠出者側の意向を反映させるための場として、「国保運営協議会」「退職者医療関係団体協議会」に被用保険等の保険者を代表として参画することができるようになっている。
最終的には、消費税の福祉目的税化と被用者保険からの「思いやり保険料」によって賄うしか解決策はないと思うが、拠出金の拠出当事者として、「国保運営協議会」の活性化と「退職者医療関係団体協議会」の全都道府県への設置と開催を求めたい。
当面は、@拠出金に負担可能な上限を設けること、A拠出金を一般保険料と別建てにすること、B拠出金決定に保険者が関与できる仕組みを早期に実現することを中心とした意見を強く述べていくことが抜本改革を実現する第一歩ではないか。
(第4地区 Y・Y) |
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●増え続ける介護納付金 |
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平成16年度分概算介護給付費納付金が告示された。1人当たり負担金は年額41,665円である。制度スタート時の平成12年度は28,915円、13年度32,425円、14年度35,019円、15年度36,513円と年を追って増加している。
16年度の納付金はこの概算納付金に14年度の概算納付金と確定納付金との差が初めて追加精算となったので1,074円の不足があり、併せて42,739円となり、これに第2号被保険者数を乗じたものになる。当組合の納付金額は被保険者数の増加もあるが12年度の3・4倍にもなる。
制度創設から4年、いろんな問題が生じているようだが、介護サービス事業者の介護報酬の不正請求で返還を求めるとの報道が最近もあった。また、指定の取り消しも相当ある。いとも簡単に不正が見逃されていたとのことで残念なことだ。
被用者保険では納付金の増には保険料率の引き上げで納付しなければならない。国保会計でも保険料額の改定と一般会計繰入金で対応しているようだ。社会的入院をなくし、医療費の高騰を抑えることができ、医療費や拠出金が大きく減額されることになるだろうとの発足時の期待はどれ位実現されたのか。
政管健保の介護保険料率は16年は11・1‰になり8・9‰から2・2増加した。健康保険料率の13・5%にもなる大した割合だ。全組合平均の8・543‰も当然引き上げられることだろう。
介護保険料率も決して小さくはない、安易に引き上げたり引き下げたりすることのないよう慎重に扱うべきと考えている。
(第5地区 M・O)
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●お願い、健保組合の苦しい現状を誰か聞いて! |
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組合設立(49年10月1日)まもなくオイルショックに見舞われ、以降日米経済摩擦、円高による経済不況、さらにはバブルの崩壊等を経て現在に至り、母体企業は勿論、健康保険組合も常に大きな影響を受けた。財政窮迫組合として大変厳しい運営を余儀なくされたが、関係者のご理解とご協力により、経済不況等の荒波にもまれながらも、何とか30周年を迎えることができたところである。
このような経過のもと、16年度予算編成に取り組む中で、退職者給付拠出金の増に驚いたが、反面、老人保健拠出金の減少が有りどうにか保険料率を引き上げることなく予算を組むことができた。
しかし、新たな問題を抱えることになった。支払基金の民間法人化によって生じる診療報酬等の未納にかかる延滞金である。総報酬制導入により年間をとおして健全な運営ができるよう努力しているが、準備金も殆どなく、賞与支払月前の医療費の支払遅延、それに伴う延滞金の発生は頭の痛い問題だ。
法改正により15年度財政窮迫組合からの脱出、所要財源率による指定組合は一時的にしろ逃れられた。
しかし、医療制度改革の遅れによる拠出金の増によって、再び財政窮迫組合になることはもう御免だ。
当組合では、本来の義務である組合員の健康を守るため、健保連の協力を得ながら保健師は全国を奔走している。
頑張っている健保組合が荒波に飲まれる前にその場しのぎでない基本方針に沿った医療制度改革の早期実現を是非期待したい。
(第6地区 K・T) |
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
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