広報誌「かけはし」
 
■2003年12月 No.387
健保問答 第 278回
   
     
Q
 ある大学病院で受診したところ、初診料のほかに特別料金を請求されました。この料金は認められているのでしょうか。
 
A

 結論から申しますと健康保険法では、法第63条第2項の規定に基づき厚生労働大臣の定める療養として、療養を受ける者の選定により、病床数が200以上の病院を受診した場合については、初診料のほかに特別料金を請求することが認められています。
 ただし、他の病院または診療所からの文書による紹介がある場合および緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除くことになっています。
 したがって、あなたの場合は大学病院を受診された際に、かかりつけ医師等の紹介状を持参しなかったものと思われますので、初診料のほかに特別料金を請求されたのです。
 また、この特別料金は、一定額ではなく各病院で設定されているため違いがあり、全額自費負担となっています。
 なお、本来、大学病院などは高度な技術と設備による治療や研究等を行い、重病患者の治療にあたるといった役割があります。
 このため、症状が比較的軽い患者は、まず、近くのかかりつけ医師に診てもらい、もし必要があれば紹介状をもらって大学病院などの病院を受診する方が医療費の負担も軽くなります。
 このように病院と診療所の役割分担を推進するための制度で、病院への患者集中の緩和を図ろうとするものです。
 また、病院から診療所への逆紹介もあります。