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●他人の懐をあてに、真の抜本改革はできるのか |
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期待されていた平成14年度の医療制度改革は、当面の財政対策が中心の制度改正の実施にとどまり、抜本改革は予想どおり(?)またもや先送りとなった。
現在多くの健保組合が財政難で喘いでいるが、この要因は老健をはじめとする拠出金の負担の増大が招いたことに他ならない。即ち、他人の懐をあてにした財政調整の名のもとに、制度の見直しの都度、負担を求めやすい被用者保険に転嫁してきたことがさらに拍車をかけてきたところである。
抜本改革の重要課題である高齢者医療制度問題等について、本年3月までに基本方針を策定するとして、厚労省は年末に試案を公表したが、年齢・所得による負担調整にしろ、現役世代からの財政支援にしろ、所詮は財政調整であり、不透明極まりない現行の拠出金制度を少し弄ったにすぎない。
財政調整などの手法で真に解決が図られると考えているとすれば、立案当事者の識見を疑わざるを得ない。
社会経済情勢が大きく変化している中にもかかわらず、自己の利益を優先するサイドのみに配慮してきた結果が、今の事態を生んできたのであり、医療制度を根底から見直す必要があることは衆目の一致するところである。
今後、示された試案を巡り動きは活発化するが、生活に直結する問題であり国民的議論に発展させ、国民全体の理解が得られる改革の早期実現を願ってやまない。
いずれにせよ調整は難航が予想されているが、抜本改革について先送りしたついでに、あと送りしないよう、当局者に物申しておきたい。
(第4地区 M・T) |
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●拠出率の変更 |
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拠出金の計算は複雑で難しい。諸率等の少数点以下の桁数も尋常でない。
ただ老健に比べれば退職者給付は簡潔ではないが明解ではある、拠出率の算定を除いては。
<被用者保険の場合>
保険者の標準報酬総額×拠出率=拠出金額
今回の健保法改正に伴って退職者給付拠出金の14年度概算拠出率が変更された。0.00786639が0.00891981にである。被乗数は同じだから乗数の変更13.4%増は拠出金の13.4%増額になる。今回は年度途中の改正で年間の拠出率に換算した率を用いているので、約6.1%の増で賦課替えの通知がされた。
支払基金の集計によれば、国民健康保険等全保険者での賦課替え後の老健拠出金は1、494億円減で退職者給付拠出金は750億円増、差し引き744億円の減だそうだ。健保組合のみでは老健分254億円減で退職者分300億円増、差し引き46億円の負担増となっている。退職者医療の対象拡大と退職者の老健拠出金の全額が被用者保険負担となった改正の確かな影響のお陰で逆転している。
当組合は老健分減の2.5倍が退職者分の増で驚いたが、約6.1%増の変更額は拠出率の変更によるものであり計算上は問題ない。老健加入は5年間ない、しかし退職者は該当者数の増だけでなく拠出率にかかわってくる。拠出率がとんでもない数値になるのは確実だ。被用者保険の保険者はどうすれば良いのだろう。
(第5地区 M・O)
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●メンタルヘルスは健保から |
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先日、ある新聞に残業時間が増えてきているという記事がありました。世の中は、合理化による人員の削減や成果主義の導入等厳しい話ばかりです。
そこで、今注目を浴びているのがメンタルヘルスへの取り組みです。大阪連合会で講習会等開催していただいておりますが、各健保の取り組みは今一歩というところではないでしょうか。このような問題への取り組みこそ健保の存在価値を示す絶好の機会だと思います。世の中は「強者」の論理がまかり通っています。今こそ「弱者」への援助が必要となります。健康保険組合が労働組合と手を組んで取り組んでもおもしろいと思います。
このところ、財政難等暗い話ばかりですが、健保から少し前向きなポジティブアクションをおこしてみませんか。
(第6地区 M・N) |
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
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イラスト、写真も歓迎します。 |
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原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
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原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
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