広報誌「かけはし」

 

■2002年12月 No.375
  平成14年度健康保険組合全国大会は、拠出金廃止と新制度創設を求める総決起大会として11月26日東京国際フォーラムで開催された。大会に参加した全国健保組合の代表約5,000人が抜本改革実現に総力をあげて取り組む決意を表明した。
 大会では、「拠出金の廃止と新たな高齢者医療制度の創設」をはじめ4本の大会スローガンを全健保組合の総意として決議した。
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 平成14年度健康保険組合全国大会(拠出金廃止と新制度創設を求める総決起大会)が11月26日(火)、東京国際フォーラムで開催された。大会には全国1、700健保組合の代表約5、000人が参加した。
 各地区代表の力強い意見発表の後、抜本改革実現に向けて総力をあげて取り組む決意を表明した大会決議を満場一致で採択した。

 大会議長団
  ●東北電力健康保険組合
  ●三協アルミ
            健康保険組合
意見発表
 ●大分銀行健康保険組合
 ●中国しんきん
           健康保険組合
 ●四国電力健康保険組合
 ●昭和ゴム健康保険組合
 ●岐阜県プラスチック事業
           健康保険組合

大会決議事項

一、拠出金の廃止と新たな高齢者医療制度の創設
(趣旨) 悪化を辿ってきた健康保険組合財政は、平成13年度決算で過去最悪の3、000億円を超える赤字となりました。この原因は、我々が長年廃止を主張してきたにもかかわらず見送られてきた拠出金によるものであり、これにより健保組合の解散が相次ぎ、医療保険制度崩壊の危機に陥っています。
 少子高齢化のピーク時においても、医療保険制度を安定的に維持するという目標を達成するためには、高齢者の医療費という最大の問題を解決しなければなりません。このためには、まず、現役世代に不合理で過重な負担を課し、医療保険制度を破綻に導いている現行拠出金制度を断固廃止すべきです。現役世代・高齢世代を通して応分の公平な保険料負担を原則に、保険方式による運営責任を明確にした、新たな高齢者医療制度を健康保険制度とは別建てで早急に創設し、独自の対策を講じていかなければなりません。

一、自ら選択し安心できる患者中心の医療の実現
(趣旨) 医療は患者が中心でなければなりません。医療提供側へのおまかせ医療ではなく、患者が理解し、選択し、安心と納得の上で、質の高い医療を受けるためには、一層の医療機関の機能分担の明確化、根拠に基づいた医療(EBM)の推進等が必要です。また適切に医療機関を選択し、自立した患者となれるよう、医療情報の開示の一層の促進を始めとし、規制緩和を進め、適正な医療が実現できるよう医療機関の競争が行われる必要があります。

一、簡素でわかりやすい診療報酬体系の確立
(趣旨) 現在、診療報酬体系は、出来高払いが中心となっており、国民にとって複雑でわかりにくく、しかも効率性に欠け、医療費増大の要因ともなっています。急性期入院医療については、技術料には改善を加えつつ、病院分についての疾病別定額制を、慢性期入院医療については、適切な患者分類による定額払いを、外来医療については、かかりつけ医を明確にした上で、外来患者の特性に応じた定額払い制を推進すべきです。

一、自立した保険者を基盤とする保険体系の堅持
(趣旨) 医療保険制度は、保険料負担者の自覚と相互扶助を基礎とするものであり、その運営の効率化と安定化は、自立した保険者基盤の上に立ってはじめて可能となります。制度の一本化や一元化を想定した財政調整論や統合再編論は、自主性、保険者機能の発揮を否定するものであり、断固反対します。

国会議員に抜本改革実現を要請

 健保連は全国大会終了後国会議員に、大会決議に掲げた医療制度抜本改革実現のための協力を要請した。
 大阪は岡澤元大会長はじめ理事を中心とする代表が大阪府ならびに近畿比例区選出の衆参両院議員10人を訪問陳情した。
 国会開会中で公務多忙のなか、民主党の中野寛成氏(衆)、平野博文氏(衆)、山本孝史氏(参)は本人が陳情に対応した。

岡澤大阪連合会会長、五島正規氏(民主党)に陳情


議員の陳情への対応

中野寛成議員(民主党)

 陳情の趣旨は良く理解している。
 今回の改正は財政論からスタートしている。改正は三方一両損、政府三両得である。
 健保連は医師会とも協調し、政府には物を申すべきである。


平野博文議員(民主党)

 全国大会開始冒頭に出席した。
 厚生労働省代表が渡辺政務官とわかり、健保連は軽く見られていると感じた。
 健保連はしっかり頑張らないと駄目だ。


山本孝史議員(民主党)

 厚生労働委員会に出席中だったが、委員会を一時中座して陳情に応じた。
 医療制度改革に向けて、今後も努力していきたい。
 ともに頑張りましょう。


  国会委員会出席などのため不在の議員については、秘書に陳情の趣旨を説明、要望書を手渡し議員に伝える旨の回答を得た。

【国 会 議 員 陳 情】





竹本 直一 (衆) 近畿電子産業 
近畿日本鉄道 
大阪文紙事務機器 
大阪連合会 
島田 専務理事
福谷 常務理事
浅井 常務理事
辰巳 医療対策室長
林 省之介 (衆) 大阪トヨタ 
東 洋 紡 績 
ナショナル連合 
大阪連合会 
上野 常務理事
楠田 常務理事
小山 常務理事
濱田 課  長
岡下 信子 (衆) 大阪トヨタ 
東 洋 紡 績 
ナショナル連合 
大阪連合会 
上野 常務理事
楠田 常務理事
小山 常務理事
濱田 課  長



北側 一雄 (衆) 日 商 岩 井 
日 本 生 命 
カ ネ ボ ウ 
ダイセル化学工業 
大阪連合会 
川口 常務理事
三隅 常務理事
三好 常務理事
石原 常務理事
吉田 事務局長
福島  豊 (衆) 三洋電機連合 
大阪府電設工業 
松 下 電 器 
大阪連合会
林 専務理事
喜多 常務理事
山村 常務理事
徳永 参  与



中野 寛成 (衆) 大阪府建築 
鴻     池 
兼 松 連 合 
大阪連合会 
木割 常務理事
今井 常務理事
山本 常務理事
置田 専務理事
樽床 伸二 (衆) 大阪府建築 
鴻     池 
兼 松 連 合 
大阪連合会 
木割 常務理事
今井 常務理事
山本 常務理事
置田 専務理事
鍵田 節哉 (衆) 日 商 岩 井 
日 本 生 命 
カ ネ ボ ウ 
ダイセル化学工業 
大阪連合会 
川口 常務理事
三隅 常務理事
三好 常務理事
石原 常務理事
吉田 事務局長
平野 博文 (衆) 三洋電機連合 
大阪府電設工業 
松 下 電 器 
大阪連合会
林 専務理事
喜多 常務理事
山村 常務理事
徳永 参  与
山本 孝史 (参) 近畿電子産業 
近畿日本鉄道 
大阪文紙事務機器 
大阪連合会 
島田 専務理事
福谷 常務理事
浅井 常務理事
辰巳 医療対策室長