広報誌「かけはし」

■2002年9月 No.372
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●「栄養」「運動」「休養」
   医療保険財政は悪化の一途をたどっている。被保険者数の減少と給与所得の伸び悩みで保険料収入が減少、一方では長年期待し続けている医療制度改革が遅々として進まず拠出金の負担は年々その重みを増している。
 また、高齢化が急速に進展するなかで不必要な医療費の伸びを抑制することは非常に厳しい課題ではあるが、健保組合の最も基本的な事業である医療保険給付の負担を少しでも軽減するために何とかして取り組まなければならない。
 健康を維持、増進するために医者や薬に頼り過ぎてはいないか。人間の身体に備わっている自然治癒力や免疫力を信じ、これを強化することをおざなりにして、体調を崩すとすぐに医者にいって薬をもらい注射を打ってもらう。医療費がどんどんかさむ原因である。
 日頃から「栄養」「運動」「休養」に留意して健康を維持する生活パターンを大切にすればそう簡単に体調は崩れないし、特に生活習慣病の予防には効果的である。
 だれしも「健康で長生きしたい」と切に希望しているはず。自然に老化することは避けられないにしても年相応に健康であり続けることはできるし、そうありたいと願う人が殆どではないか。その割には日常の生活に無頓着になり勝ちであると自省も込めてつくづく思う。
 医者や薬を信じない訳ではないが決して万能ではない。それより毎日の食事、適度の運動と休養に留意し、日頃の体調管理に努めることの重要さを再認識して医者にかからなくてもよい幸せで健やかな老後を実現したい。
 強いては医療費の削減にもつながり、健保組合の財政改善に大きく寄与することにもなる。今後も国の制度改革は期待どおりには進まないであろうし、健保組合の自助努力も既に限界にきている。
 そんななかで国民一人ひとりの意識改革が不可欠になっている。
(丸紅・野田益清)
   
●「総報酬制」は組合を救えるか?
   健康保険法の一部が改正され、「総報酬制」が導入されることとなった。まだ細部の取り扱いは不明だが、新料率を試算するため、賞与について設立事業所にアンケートを行った。曰く「13年度の賞与実績は」「14年度の賞与見通しは」「200万円を超える人数は」等々。
「14年度の賞与見通しは」
・不明
・13年度実績より大幅に減少
「200万円を超える人数は」
・0人
 現下の経済情勢で先の見通しは不透明である。さて困った。料率を計算しようにもベースがつかめない。まして賞与額の14年度は、13年度より大幅ダウンと見込まれる状態で15年度はと言えば聞く方が無理である。しかも組合員は、3割の自己負担と総報酬制で当然、健康保険の料率は下がるもの、据え置きは便乗値上げのように思っている。
 取り敢えず、料率を下げて考えてみたが、これでもし収支が狂えば、更正予算となるのであろう。
 ちょっと待って。料率が下がるということは、当然「調整保険料」も下がることになるはず。下がらないと、組合員に説明がつかないし、据え置いた状態で一般料率が設定できるのか。
 いろいろ考えてみると、結局、「総報酬制」は組合の救世主ではなく、組合会計が「総ドンブリ制」に終わるにすぎないのではないか?
(第5地区 H・O)
 
●63年の歴史に終止符
   当組合もこの6年間、経常収支で赤字となり、保有財産のとりくずしでなんとか運営してきたものの限界だ。母体企業に迷惑のかからないうちに解散をと思っているところに、平成13年10月に指定健康保険組合に指定され、健全化計画を立てましたが被保険者数の大幅減で700名の確保は難しく、平成15年3月末日をもって解散を余儀なくされる。
 これから半年余りの間に、不動産(直営保養所)の処分等、色々な難題を抱えながら、日々の業務に精を出している毎日です。
 顧みれば、全盛期に比べ被保険者数も10分の1に減少し、高齢化により医療費、老人保健拠出金の増加、保険料率も限度に特別保険料の徴収、附加給付無しと頑張ってきましたが力尽きてしまった。非常に残念無念である。
(第6地区 T・K)
 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。