広報誌「かけはし」

■2002年7月 No.370
投稿 言わしてんか!聞いてんか!
   
●今こそ基本に立ち帰ろう
   5月10日の健保連総会における下村副会長の発言要旨を読んでいて「そのとおり」と思いました。高齢者医療制度について「本当に抜本改革につなげようというならば、拠出金の何が問題なのか、あるいは社会保険というのはどんなものでなくてはならないのか、という基本になる点の議論の積み重ねがどうしてもいるのではないか」と語っていた点です。
 私たちは本当に拠出金制度の問題点がわかっているのだろうか、そして、その問題点をどれくらい被保険者に向けてはもちろん、政府や国民に対して訴えてきたのだろうか。単に保険料収入の40%を超えたとか、それによって財政が圧迫されているとか、保険料を上げなければいけないとか、自分たちの都合ばかりを言っていないだろうか。
 誰しも最良の医療を受けたいし、また、肉親には受けさせたい。それが人情であろう。医療保険のなかった時代は本人が負担するか、家族が負担するしかなかったのです。そうした基本に立って、医療費はどうしたら抑えられるのか、その医療費を患者本人(被扶養者である場合は扶養者)が負担するのか、自費保険で負担するのか、社会保険で負担するのか、税金で負担するのか。こういったことについて健保組合としての考えを積極的に発信していくことが大事だと思います。
(第4地区 D・O)
   
●医療費通知チェックのおかげです
   当健康保険組合では毎年6月から11月迄各種健康診査を実施しています。昨年11月被保険者Aさんから医療費通知書の金額が疑問に思うとの一報があり、調査したところ、自費で某医療機関に受診された人間ドックの健診料が一般診療費に合算されていたと判明しました。
 Aさんの話では、毎月健康保険組合から送付されてくる医療費通知については必ず領収書とチェックをしているが、9月分の医療費について誤りではないかとの照会で、領収書の送付をお願いし、レセプト等調査確認した結果、Aさんは、10年来某医療機関で毎年1回1泊2日の人間ドックを受診されています。なお、平成9年に前立腺がん全摘手術をされたにもかかわらず、腫瘍マーカーが上昇し、それを押さえるために、抗がん剤の投与等処置されていますが、偶然にこの日と人間ドックの受診日と重なったためと分かりました。
 早速、医療機関に指摘したところ、当日窓口が混雑し担当者のコンピューター入力ミスであると謝罪があり、後日レセプト返戻することとしました。なお、一連の経過についてAさんに報告し、お礼を申し上げたところです。
 この件に関しては、正しい医療機関のかかり方で言われている様に、医療機関にかかった時、明細書付きの領収書をもらえれば、実際にかかった医療費や自分が受けた診療内容が分かりさらに、医療費通知書と照合し医療費の不正請求(今回は?)が未然に防げた例と思います。
 今後広報等で、この様な事例を示し不正請求防止等に努めてまいりたいと考えています。
(第5地区 Y・T)
 
●サッカーW杯に思う
   W杯での日本代表の予選リーグ突破は見事なものであり、老いも若きも「ニッポン、チャチャチャ」の応援に燃えた。残念ながら、決勝トーナメント1回戦では惜敗の涙をのんだが、日本サッカーの歴史に輝かしい1ページを刻んだと思う。
 さて、一方、日本の現状は、不良債権と財政赤字に喘ぎ、景気低迷、構造改革の遅れ、雇用環境の悪化と相変わらず厳しい状況が継続している。もし、経済W杯があれば日本の予選リーグ落ちは確実。これでは、将来に対する漠然とした不安が残る。特に、生活と暮らしに直結する社会保険の負担は増大する傾向にあり、国民のやる気と活力に大きく影響してきていると思われる。
 先送りに次ぐ先送りではなく、まず第一歩は、21世紀を見据えた誰もが安心・納得・信頼できる社会保険制度改革の実現だ。
(第6地区 K)
 
投稿規定
「言わしてんか!聞いてんか!」
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。
イラスト、写真も歓迎します。
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。
原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。