|
|
●真価を問われる健保連 |
|
昨年9月末の厚生労働省の医療制度改革試案の公表以来、紆余曲折を経て3月1日、抜本改革に関する項目が実施期限付きで法案の附則に盛り込まれた健保法改正法案が国会に提出された。
この5ヵ月間、関係団体の利害調整や駆け引きが目についたが、健保連の動きや考え方にもいくつかの点でわかりにくさを感じている。
その一つは、昨年末の健康保険組合全国大会を振り返って、健保連はどのような総括をしたのか、である。
全国大会とは、歩んできた1年間の活動を確認しあうと共に時代の流れや動きを踏まえて、これからの1年の方針を喧喧諤諤の意見の中から確立することにあると考える。
二つ目は一元化問題である。健保連として一元化問題を避けて通ることが出来ない問題と位置付ける理由は何か。また、一元化のほかに一本化という言い方もあり主張する人達は、別々の姿を描いている面もあるように思う。一元化の定義を明確にしておかないと、混乱を招くばかりである。
三つ目は、医療費の自己負担3割について、健保連の考え方を内外に示すべきではなかったのか。
3割負担に対する健保連の考え方を表明し、我々の最大の関心事である新しい高齢者医療制度の創設等の実現に向けての健保連の意気込みを被保険者に理解を求める姿こそ、中央・地方組織の一体感に繋がるものと考える。
今後の課題は、抜本改革論議をどう進め実現を図るかに尽きる。附則はどれをとっても関係者の利害が複雑に絡むテーマばかりだ。まさに健保連は真価を問われる時を迎えたといえるであろう。
(第1地区 K・K)
|
|
|
●33年の歴史に幕 |
|
当組合も、ここ数年の財政悪化と利用者の減少で、昭和44年1月に開設した琵琶湖畔の保養所を閉鎖することになりました。
先日、保養所内の備品類を確認するため、現地を訪れました。備品類は、大はボイラーから、小は箸や茶碗までさまざまです。どれもなかなか手入れが行き届いており、保養所に対する管理人の愛情が伝わってきます。廊下の天井の雨漏りの跡は33年間の歴史の刻印と言ってもいいでしょう。
確認作業のあと、地元の消防署と警察署を訪ね、署長さんらにお別れのあいさつをしました。「またさびしくなりますなあ」と幹部の人たちからしみじみ言われました。この地区の保養所は、最盛期には70軒ちかくあったのが、いまは20軒程度に減ってしまったそうです。
あいさつのあと、もう一度保養所に引き返し、管理人としばらく歓談しましたが、お互いしんみりとなって話がいっこうに盛り上がりませんでした。管理人も保養所閉鎖とともに退職することになっていますから無理もありません。
大阪へ引き返す電車の窓から暮れなずむ街を眺めているうち、外の景色が滲んできて、あわててハンカチで目をぬぐいました。
保養所がつぎつぎ閉鎖されていくなか、私と同じようなつらい思いをされた人も少なくないでしょう。小泉首相、坂口厚労相、われわれのこんな思いわかりますか。
(第2地区 S・Y) |
|
●私は怒っている |
|
わが国の皆保険は、世界に誇れる社会保険制度である。しかし、少子・高齢化が進む中、現役世代が高齢者を支える「世代間の助け合い」システムは、大きな曲がり角を迎えています。
このことにより、健保組合をはじめとして、医療保険財政は、悪化の一途をたどり平成13年度決算は健保組合全体の9割近くが赤字決算になろうとする現状のなか、運営そのものよりも、まさに、存亡の危機に直面している。その最大の要因は、拠出金制度にある。その様ななか、今回の改正内容である。
「2年間、先送りされた結果がこれなのか」本当に情けない。怒りを覚える。長年、我々が主張、要望してきた拠出金制度を廃止し、新たに、高齢者医療保険制度の創設は見送られたばかりか、平成14年度予算編成においては、現行よりまだ厳しい状況においこんでいき、さらには、12年度分の巨額な精算分、まだまだ続く本年10月以降の退職者給付拠出金の見直しによる追加納付(約6%程度)、一体どうしろと言うのだ、あまりにも無責任すぎる。健保組合を何と考える。
「もう、これ以上保険料は、徴収できない」被保険者等の痛みだけが目立つ改革は、もうたくさんである。
この「痛み」について事業主や被保険者への説明責任を負って矢面に立つのは、私たち健保組合である。「痛み」は公平でなければならない。公平の様に見えるが決して公平ではない。それを国民に説明できず負担増をすべて都合のいいところに振り向けるような政治はもういらない。
誰もが理解し、協力しあい、納得のできる真の改革を政治家のみなさん見せてくださいよ。
(第3地区 S・H) |
|
投稿規定
|
「言わしてんか!聞いてんか!」
|
■ |
500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合があります。 |
■ |
イラスト、写真も歓迎します。 |
■ |
原則として、投稿者の「所属組合名と実名」を掲載。匿名希望(イニシャル)の場合も、原稿には「所属組合名と実名」を明記してください。 |
■ |
原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
■ |
問い合わせは、健保連事務局・辰巳(06-4795-5522)へ。 |
|
|
|
|
|