広報誌「かけはし」
■2001年12月 No.363

生活の中の運動のすすめ
〜運動のいろいろ・実技〜
   保健婦連絡協議会研修会が11月13日開かれました。講師は(財)京都予防医学センター健康づくりセンター健康運動指導士の池本敬博氏と三浦恭子氏。実技を含めた楽しい講義が行われました。
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●合計30分位ほぼ毎日
   従来、健康のための運動時間は30分以上、週3回といわれてきました。しかし、アメリカの老化医学研究所による最新の研究では、身体運動は軽度から中等度の運動で十分で、有酸素運動に加え、軽い筋力トレーニングやストレッチングを併用する方が慢性病の予防や病後の回復に効果的とされています。運動時間は1回に10分以上の運動を1日に合計30分以上、ほぼ毎日続ければ十分効果を上げることがわかっています。
池本敬博氏

●無理なく健康増進
   健康増進や身体能力向上のために、従来進められていたのはウォーキングでしたが、新しい研究では、持久的運動に加え、筋力運動、バランス運動、柔軟運動を伴うことが理想的とされています。運動強度の目安のひとつとして心拍数(カルボーネン法)があります。目標心拍数(拍/分)=(220―年齢―安静時心拍数)×0・4〜0・6+安静時心拍数、運動中の上限脈拍は180―年齢を参考にしてください。
 運動時の注意点は、早めの水分補給、食後の運動は1時間程してから。そして必ずウオーミングアップとクーリングダウンをすること、決して無理をしないこと。これは日頃の健康指導でも必ず伝えてください。
 
●小道具を使ったたのしい運動
   実技は、小さなボールを利用した運動です。工夫次第でいろいろな運動に使えます。リズム体操はつま先の上げ下ろしをはじめ、転倒予防やバランス力向上、骨粗しょう症予防の体操が入っています。フットラダーはひもをはしご状に組んだものの中を、ステップシートウォーキングはブルーシートの上に貼った48個のシールの上を歩く運動です。雰囲気を和やかにしたり、リラクゼーション効果のためには、マッサージなどもよいでしょう。いずれも楽しみながら、運動意欲を高める指導が重要です。がんばってください。
 

ユーモアを交えての指導に笑いも