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■2001年8月 No.359 |
第251回 |
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開発中の医薬品を医療機関に委託して実際に人に投与し、効果や副作用などを調べることを治験といいます。
治験は通常、3つのステップから成り、第1の試験では、薬を少数のボランティアなどに投与して、薬の吸収や排せつなどを調べます。効果ではなく、薬の安全性を見るのが主目的です。第2の試験ではこの結果を踏まえ、限られた数の患者に薬を投与して効果の有無や最適な投与量などを検討します。良い結果が出れば、第3の試験で対象者を大幅に増やし、効果と安全性を検証します。
現在、年間約100種類の薬について、約3、000件の治験が行われています。
期待したような効果が得られなかったり、予期しない副作用が現れたりして開発を中断することも多くあります。
治験は医薬品開発に不可欠ですが、効果や安全性が立証されていない薬を人に投与するだけに、厳密な安全管理が必要です。
そのために厚生労働省は、企業が治験対象者の条件や投与方法、必要な検査などを細かく定めた計画書を届け出させて、これに沿って治験を行い、臨床治験の全責任を負わせています。 |
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