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●拠出金は割り勘になっていない |
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健保組合全体像として、拠出金が保険料収入の4割を超え、制度崩壊の危機にあることは、もう議論の余地がない。
ただ、個別組合がさらに過酷な負担を強いられている実情は周知されているのだろうか。
老人保健拠出金は、介護保険納付金にみられる加入者数比例の賦課ではなく、各組合の医療費実績に倍率を乗じての負担である。その負担額は、収入源である保険料の多寡に全くの無縁であり、突出した高額医療費(現役世代では共同事業で緩和される)が生じても数倍のペナルティーまで課せられての自弁であり、社会保険の原理である共助が全く働いていない。言葉を変えると現役世代からの支援は、割り勘になっていない。
健保組合の当事者が拠出金制度の廃止を叫ぶのは、この不合理を指摘しているのであって、高齢者医療費の現役世代からの支援を否定していない。
高齢者医療保険の改革は、医療費の抑制が第一であるが、公費以外に現役世代からの支援を必要とするならば、拠出金を廃止し、公平な保険料方式を採用すべきである。(第4地区 K生)
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●「相関関係」 |
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「常務大変です。老健拠出金が1億8千万円増えました。(前年比145・6%)」と事務長の悲壮とも言える声。こつこつ貯めたとの表現がふさわしい準備金の保有率は多額の繰入で一挙に50%にダウンさせ、かろうじて13年度予算を編成した。
介護保険が創設されて1年が経った。介護療養型病床への転換見込19万床が12万床にとどまり、介護保険への移行が見込まれた老人医療費が医療保険に残されることになった。結果として介護給付費納付金が余まる反面、老健拠出金の確実な増加になるだろう。整備の遅れによるとはいえ、医療保険に約20%近くの社会的入院が残っていることが一方で剰余、一方で不足を生じることになる。
13年度介護円滑導入給付金の交付申請の通知があった。3つの条件すべてに該当しないので交付金対象組合ではないが、一歩手前の財窮組合としては条件を緩和し裾野を広げて欲しいものである。
医療制度改革の焦点である高齢者医療をめぐる関係団体の各々の提案は、費用負担で一方が減れば他方が増える。団体毎の利害得失を生じることとなるが、ここは国民の医療
を確保する見地からも、早期に調整し方向付を願いたいものである。
シュプレヒコール―
「老人保健拠出金の廃止なくして、医療保険制度の改革なし!!」
(第5地区 O・T)
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●もっと手を携えて |
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我が組合も例に漏れず財政窮迫組合、財政改善の一策として、レセプト点検に力を入れている。しかし、平成11年度から財政効果(容認額)が半減した。支払基金は「再審件数の減少に努めている」と言っているが、再審請求の件数、金額とも逆に増えている。再審査を厳しくして容認を少なくしているだけではと疑問がわく。支払基金は、我々健保組合(保険者)の委託を受けて、言い換えれば、健保組合に代わってレセプトの審査を行っていることになるのでは。そうだとすれば、支払基金と健保組合はもっと協力して、効率的、効果的な審査を行う必要がある。強力な診療機関に対抗するためにも。したがって、容認件数・金額が増えても誉められはすれ恥じることは全くなく、逆に喜ぶべきである。 基本的には支払基金で全て査定されれば理想的だが、物理的に無理な面もあり十分理解している。従ってその成果は、支払基金と健保組合のトータルで考えればよいのではないか。
支払基金は、レセプト審査に係る情報、各病院毎の査定状況(査定件数・金額、査定率、査定理由の傾向)等多くを持っておられると思う。この情報を審査事務の委託主である健保組合に提供いただき共に協力して医療費請求の適正化に努力しようではありませんか。(第6地区 M・S)
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投稿規定
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「言わしてんか!聞いてんか!」
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8月号はテーマ投稿とし、『やりくり算段』を題材にした投稿を歓迎します。どこの健保組合も拠出金などで財政は火の車。出費を抑えるためにチエをしぼっていることと思います。そんな苦心談、失敗談、サクセスストーリーを綴ってください。 |
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500字以内。手書き、ワープロ自由。見出しも付けてください。原稿を添削する場合もあります。 |
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原稿は地区会の広報委員へFAXで送ってください。 |
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問い合わせは、健保連事務局・大西(06-4795-5522)へ。 |
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