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●若者達は、いま |
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真夏の甲子園。炎天下で連日熱いプレーを繰り広げる高校球児達のたくましく、ひたむきな姿には、素直に感動の拍手を送りたくなる。
また、今年はオリンピック・イヤーであり、日本の若い選手達が世界の舞台で大活躍し、数々の感動的なシーンを見せてくれている。
さて、ますます進展する少子高齢化社会を支えて行くのは誰なのか。高齢者は支えられる側であり、少しでも周りに負担をかけないように健康で長生きしようと、自分のことで精一杯である。急激に増え続ける高齢者を支える若者の数が減っている。そして、高齢者医療、介護、年金問題などを解決するための制度改革や法整備が喫緊の課題であることは言うまでもないが、制度や法をどう改めようと若い世代の負担が今以上に重くなって行くことは、明らかである。
このように厳しい状況に立たされている若者達は、自分達の置かれた立場や自らの将来にかかわる大きな問題を、正しく認識しているのだろうか。彼等が問題意識をしっかり持って、前向きにたくましく課題達成に立ち向かわないと少子高齢化社会の担い手にはなり得ない。
そんななか、高校球児やオリンピック選手達のように、感動的とも言えるほど、自らの限界にひたむきにチャレンジする若者がいる一方で、15歳16歳17歳といった中、高校生達によるぞっとするほど凶悪で残虐で刹那的な犯罪があとを絶たない。登校拒否、いじめ、学級崩壊なども今や大きな社会問題になっている。 大丈夫かな という不安がふくらむ。
ところで、子供の教育は大人達の責任である。偏差値に一喜一憂し、お受験にのめりこみ、有名校に進学させることだけが子供の教育であると思い込んでいる親の責任は問われなくてよいのか。学校の先生はどんな教育方針で学校教育に携わっているのか。学歴社会、受験戦争を放置している国の教育制度に問題はないのか。
日本の将来のためには、子供達一人ひとりの個性と意思を尊重し、子供達の立場に立った自由でのびやかな教育システムを通して、個性豊かでパワフルな人材を育成することが必要だと思う。
このあたりを国も学校もまた親達も、もっと真剣にそして早急に考え直し、必要な対策を幅広く構じないと大変なことになりそうである。
最近、魅力的な個性やはつらつとした若さを感じさせる若者が少なくなってしまった。とても寂しい思いがする。21世紀を目前にして、新しい社会システムを積極的に構築しなければならない時に、その当事者となる若い世代の人達には、もっと熱く、アクティブに、前例にとらわれず思い切ってチャレンジする姿を期待すると同時に、そのための環境整備を急がなければならないと痛感している。
(第4地区 丸紅健保 野田) |
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●けんこうほてん組合? |
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健康保険組合とは「健康保険事業の運営という本来国が行うべき性格のものを、その組合方式の有する利点の故に国に代わって行う国家的事務をその存立目的とする」とある。その利点とは、自主的に、被保険者の立場に立って、どのような事業を実施すべきかを十分審議し、事業計画を策定し、この策定にあたっては、組合員が直接参加して行い、自らの判断と責任において自らの事業を計画し実行できるらしい。
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このため組合員一人ひとりが自分たちの健康保険組合であるという自覚と責任のもとに事業主ともども事業運営に対し深い理解と積極的な協力が得られるという特色があり、財政状況に応じ、附加給付の実施、健康増進のための施設の設置、あるいは保険料の引き下げができるらしい。
こうして策定された事業計画に沿って、必要な経費を支出予算で見積り、事業実施に必要な財源をどのような形で確保するかを収入予算で見積って収入と支出の均衡を図り、事業の実施を財政面から裏打ちすることが必要らしい。
なるほど。それじゃあ決算書・予算書を拝見しようか。
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自らの判断と責任において策定された事業計画に沿って、必要な経費を支出予算で見積り、事業実施に必要な不足財源をどのような形で確保するかを収入予算で見積って収入と支出の均衡を図り、事務局が自主的な立場に立って、どのような事業を削減すべきかを十分審議の上、事業計画を策定し、この策定にあたっては自分たちだけでどうにもならない健康保険組合であるという自覚と責任のもとに、事務局が組合が如何に窮状であるかを説明し、事業主ともども組合財政に対し淡い理解と消極的な協力のもと、財政状況に応じ、附加給付の削減の実施、健康増進のための施設の処分、あるいは保険料の引き上げを行っている。
あれー。それじゃあ当組合は健康保険組合ではないじゃないか。そうか。けんこうほけん組合ではなく、けんこうほてん(権衡補填)組合だったのか。「け」と「て」の一字が、違っていたのか。明日、名称変更の認可申請を出さなければ!
(第5地区・やっと間違いに気づいた男) |
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●長寿社会にむけて |
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世界保健機関(WHO)から健康で過ごせる期間である「平均健康寿命」なるものが、このほど発表された。
これによると、日本人の平均健康寿命は男性が71.9歳、女性が77.2歳、男女平均で74.5歳となっている。
また、「平均寿命」は男性が77.6歳、女性が84.3歳、男女平均で80.9歳と共に世界一となっているとのことである。
この平均健康寿命は、WHOが今年から導入した新しい指数で、平均寿命から重傷や重病の期間を差し引いた年数ということのようである。
WHOの専門家によると、日本人の長寿の秘けつは、「伝統的な食生活が低脂肪食品を中心としているうえ、喫煙率がそれほど高くなかった」と分析している。
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寝たきりになったり、痴呆になったりせず元気で過ごしたいというのが、多くの人達の願望であるにちがいないが、この数値からみれば平均寿命と平均健康寿命の差、つまり6年余りの間苦痛の中で生きていくことになるとすれば、ぞっとする思いである。
一方、厚生省は、平成12年度から「21世紀における国民健康づくり運動」(健康日本21)をスタートさせた。
この運動は、すべての人が健康で明るく元気に生活できる社会の実現をはかるため、壮年死亡を減少させ寝たきりや痴呆にならない状態で生活ができる期間を伸ばそうとすることを目標に、国民一人ひとりの主体的・積極的な参加によって健康づくりを総合的に推進していこうとするものであり、今後10年間にわたって続けられる。
健康保険組合にとって、保健事業の重要性は十分認識しているものの、医療費や老人保健拠出金等の異常な増加により財政の悪化をきたしており、保健事業関係費を縮小せざるをえない状況となっている。
今後もさらに増えつづけていくであろう高齢者の医療費は、今や全医療費の4割を超えるところとなっている。この医療費をどう抑制するか、また、健康寿命を延ばすためにも医療保険の各保険者は「健康日本21」とどのようにかかわっていくか、考えるべき時ではないだろうか。
国民健康保険中央会が、はっきりとした結論づけはしていないものの、何らかの形で温泉を活用した保健事業を行うことによって老人医療費の伸びが低くなったり、病院のサロン化防止に役立っている等の報告を出している。こちらも注目すべきことである。
(第6地区 M) |
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