特定健診・特定保健指導の実施
40歳以上74歳以下のすべての被保険者・被扶養者を対象に「特定健診・特定保健指導」が実施されています。健診項目に腹囲の計測が新たに加わるなど、メタボリックシンドローム（内臓脂肪症候群）の予防と改善が大きな目的です。受診者によっては、特定健診の結果に基づき、必要度に応じた保健指導が行われています。
特定健診（特定健康診査）とは？
従来の健康診断は生活習慣病やがん等の早期発見・早期治療等を重視して実施してきましたが、平成20年4月からはメタボリックシンドローム※（内臓脂肪症候群）該当者及び予備群を減少させることを目的として実施しています。そのため該当者と予備群の方に対しては特定保健指導（積極的支援、動機付け支援）を行います。特定健診は保健指導の対象者となるかどうかを判断するための健診で、健診項目は次のとおりです。
特定健診項目
必須項目
- 質問票（服薬歴、喫煙歴等）
- 身体測定（身長、体重、BMI、腹囲）
- 理学的検査（身体診察）
- 血圧測定
-
血液検査
- 脂質検査（中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール）
- 血糖検査（空腹時血糖またはHbA1c）
- 肝機能検査（GOT、GPT、γ-GTP）
- 検尿（尿糖、尿蛋白）
詳細な健診の項目
（一定の基準の下、医師が必要と認めた場合に実施）
- 心電図検査
- 眼底検査
- 貧血検査（赤血球、血色色素、ヘマトクリット値）
※メタボリックシンドロームとは、内蔵脂肪の蓄積により、糖代謝異常（糖尿病等）、脂質代謝異常（高脂血症等）、高血圧などの動脈硬化の危険因子が、一個人に集積している状態をいいます。
特定保健指導とは？
特定保健指導は、対象者が健診結果から自らの健康状態を把握し、生活習慣改善のための行動目標を自ら設定・実施できるよう、医師、保健師等による個々人の特性やリスクに配慮した支援を行います。
特定保健指導対象者の選定方法により「情報提供」「動機付け支援」「積極的支援」に該当した方に対し実施されます。
上記特定健診の結果
| 情報提供 | 生活習慣病の特性や個人に合わせた生活習慣改善のため、健診結果と併せて基本的な情報を提供します。 |
|---|---|
| 市区町村 | 初回時に個別面接またはグループ支援（面接）を原則1回行い、対象者が自ら生活習慣を振り返り行動計画を立てて、生活習慣改善のための取り組みを実行します。その生活を継続することを目指してサポートし、6ヶ月後に通信等（電話、電子メール、ファックス、手紙等）を利用して評価を行います。 |
| 積極的支援 | 初回時の面接（個別、グループ）に加えて、3ヶ月以上の定期的・継続的な支援（面接のほか、電話、電子メール、ファックス、手紙等も利用）を実施。対象者自らの生活習慣を振り返り、行動計画を立て実行に移し、その生活を継続することを目指してサポート。6ヶ月後に通信等を利用して評価を行います。 |