

■虫歯を防ぐ?フッ素の役割
歯医者でよく耳にするフッ素は、以下の働きから虫歯の予防になるといわれています。
・歯の構造を強くする
- フッ素が歯の表層のエナメル質に作用し、エナメル質の結晶構造を改善します。エナメル質はハイドロキシアパタイトという結晶構造からできています。この結晶は、むし歯菌が産出する酸に対して非常に脆く、溶けてしまいます。
フッ化物が作用すると、酸に対して溶けにくい結晶構造となり、歯の表面が丈夫になります。
・歯の表面を修復する
- むし歯になりかかったエナメル質に作用し、その部分に再びカルシウム等が沈着して歯の表面を修復します。
この修復はフッ素が歯の表面にたくさんあると唾液中のカルシウム等を取り込む作用が働き、再石灰化が進行します。また、再石灰化が進行するので脱灰するのが抑制されます。
■フッ素は安全?
フッ素は水道水や清涼飲料水など、いろいろなものに含まれています。私たちは毎日知らず知らずのうちに、ある程度の量のフッ素を摂取しています。フッ素を取りすぎると中毒症状(吐き気や腹痛など)が現れることもありますが、フッ素の急性中毒量は、体重1kgにつき2mgです。
容量を守り、フッ素を普通に使用している分にはまったく問題はありません。