診療報酬の改定について

〜私たちに関わる「医療のルールと価格」の一斉見直しです〜

Point

  • 2026年(令和8年)6月1日から、全国一斉に医療費の計算ルールが変わります。
  • 今回の改定は「医療現場の賃上げ」「物価高への対応」「医療のデジタル化」への対応を目的とした「プラス改定」です。
  • 医療費の総額が上がることは、家計の支出、健保組合の財政、そして皆様の「将来の保険料」を左右する大きな変化です。

「診療報酬改定」とは

診療報酬とは、病院や薬局に支払われる医療サービスや処置、お薬などの「公定価格(国が定めた点数)」のことです。国は社会情勢に合わせて通常2年ごとにこの価格やルールを見直しており、これを「診療報酬改定」と呼びます。

具体的には、以下のようなすべての医療サービスのルールが全国一斉に見直されます。

  • 初診料・再診料・入院料
  • 検査や処置、手術の内容
  • お薬の処方や調剤、ジェネリック医薬品の評価
  • 在宅医療や訪問看護、オンライン診療

なぜ、今回の改定が行われるの?(背景と目的)

現在、日本の医療を取り巻く環境はかつてない変化に直面しています。今回の改定には、主に以下の3つの大きな目的があります。

  1. 医療現場で働くスタッフの「賃上げ」と人材確保
    深刻な人手不足が続く中、看護師、看護補助者、事務職員などの処遇を改善(ベースアップ)し、地域の医療体制を維持します。
  2. 「物価高騰」への緊急対応
    光熱水費や医療材料費、食材料費などの高騰から病院を守り、質の高い医療サービスを継続できるようにします。
  3. 医療DX(デジタル化)の推進
    マイナ保険証や電子処方箋、電子カルテなどのネットワーク活用をさらに進め、より安全で効率的な医療を目指します。

私たちの暮らしにはどんな影響がある?

特に皆様に身近な変更点として、以下のようなポイントが挙げられます。

  1. 受診時の窓口負担
    受診される医療機関や処方されるお薬によって、窓口で支払う自己負担額(3割負担など)が数十円〜数百円程度前後する場合があります。
  2. 入院時の食事代
    食材費等の高騰に伴い、入院時のお食事代(自己負担)が引き上げとなります。
  3. 健康保険料への影響
    皆様が窓口で支払う医療費は原則3割ですが、残りの7割は皆様と会社から集めた保険料で、私たちの健保組合が代わりに病院へ支払っています。
    今回の改定で医療費の総額が上がると、健保組合の支出も増えることになります。
    そして医療費が増え続けると、将来的には皆様の毎月の給与から引かれる「健康保険料」の引き上げにも繋がっていきます。
    つまり、医療費全体の動向は毎月の家計や医療保険制度の持続可能性にも深く関係しています。

私たちにできること

まずはマイナ保険証を活用することです。
今回の改定ではデジタルを活用して無駄をなくす取り組みが強化されています。
マイナ保険証を使うと、過去の検査結果や他のお薬情報が医師に正しく伝わるため、「重複する検査や、余分なお薬」を減らすこと(医療費の節約)ができます。
皆様がマイナ保険証を使うことが、めぐりめぐって皆様自身の「将来の保険料増加」を食い止める力になります。
ぜひ6月からの変更をきっかけに、ご自身とご家族の医療費、そしてマイナ保険証の活用について、意識を向けていただければ幸いです。

SCSK健保の情報発信について

SCSK健康保険組合では、医療費節約に繋がる制度情報をホームページ等で分かりやすく定期的にお伝えしていく予定です。(セルフメディケーション、リフィル処方箋など)
これからも皆様やご家族が安心して必要な医療を受け続けられるよう、健康保険や医療制度について一緒に理解を深めていきましょう。

リンク

厚生労働省:令和8年度診療報酬改定説明資料等について
(スライドPDFや、厚生労働省による解説動画(YouTube)がまとめられている特設ページです。)

【出典】

ページトップへ