広報誌「かけはし」

■2016年5月 No.536

 今年度も、健康づくりに役立つ健康栄養情報をお伝えしてまいります。テーマは「これならできる!野菜たっぷり生活」です。
   なぜ野菜をたくさん食べないといけないのでしょうか?
   野菜に多く含まれるカリウム、ビタミン、食物繊維は、脳卒中や心筋梗塞などのいわゆる循環器疾患やがんの予防に効果的に働くと考えられています。これらの病気を総称して生活習慣病と呼んでおり、国の統計結果では全死亡者のおよそ半分が生活習慣病で亡くなっています。
 また、男女別年齢別にみると、男性では65〜69歳が、女性では55〜59歳が生活習慣病による死亡割合が最も高い世代で、いずれもおよそ7割前後が亡くなっています(平成26年人口動態統計の概況より)。
 このような背景から、国は生活習慣病の発症予防や重症化予防に積極的に取り組んでおり、さまざまな目標を設定しています。野菜をたくさん食べることもその一つとして示されており、1日の摂取目標量を成人で350g以上としています。
   大阪府民の野菜摂取量は?
   大阪府民の野菜摂取量は、20歳以上の成人男性で272.5g、同女性で251.6gという結果が出ています(平成25年大阪府民の健康・栄養状況より)。目標の350gには、あと100gほど足りません。
 大阪府では「第2次大阪府健康増進計画」において、目標として国と同様に成人1日350gと設定し、府民の野菜摂取量増加に向けた取り組みを進めています。
   あなたは野菜をどのくらい食べていますか?
   では、実際に1日350gの野菜を食べるには、どうすればいいでしょうか。350gといわれても、どのくらいの量なのかよくわからない、という声をよく聞きます。そこでお奨めするのが、野菜の入った料理を1日に何品食べているかを数える方法です。
 サラダや煮物、つけ合わせ、汁物の具など、私たちはさまざまな料理形態で野菜を食べていますが、大人の手のひらにのせてこのぐらい(写真参照)の量が、およそ70gです(きのこ、いも、海藻は含みません)。5品食べれば350g程度摂取している計算になります。
 あなたは1日何品食べていますか? 手のひらの目安量を参考に品数を数えて、野菜350gを目指しましょう。