広報誌「かけはし」

■2014年5月 No.512
   今年度も、適塩ライフを進めて健康づくりに役立てていただけるよう、食事の実践ポイントをお伝えしていきます。
 まず、適塩とは、「日本人の食事摂取基準(2010年版)」のなかで、男性9g、女性7.5gを1日の食塩量のめやすとしています。現在の大阪府民の摂取状況は、男性10.1g、女性8.4g(平成23年大阪府民の健康・栄養状況)と、めやす量より多めです。
 食塩量は朝・昼・夕の食事で上手に組み込み、とりすぎないようにしたいものです。
 食塩量を2g減らすことで血圧が約2oHg下がることがわかってきました。
 食塩はナトリウムと塩素からできています。食塩のとりすぎは、血液中のナトリウム濃度の上昇を引き起こし、中枢神経に働いて、のどの渇きが起こります。その結果水分をとることになり、水分量が増えることで血液量も増え、血圧が高くなります。日々の食事で食塩量が多いと高血圧の引き金になります。
 逆に、食塩摂取量が非常に少ない地域では高血圧の人はみられず、加齢にともなう血圧上昇がほとんどないことも知られており、食塩量を減らすことは血圧のコントロールにつながります。
 今日から、すぐできるところから始めましょう。
   ちょっとした心がけ
   大阪府では、普段の食事から2g食塩を減らすことを推奨しています。
   たとえば食品の素材では、塩さば1切れ(80g)には、食塩が1.4g含まれていますが、生さばでは0.3gと食塩量が少なくなります。調理面からでは、フライやムニエルの下味の塩をひかえたり、煮物では出汁を濃い目にとって、しょうゆや塩を減らすことで食塩摂取を抑えることができます。
 また、食べるときについかけてしまうしょうゆやソースやケチャップにも食塩は含まれます。
 麺類の汁を半分残す、味のついているごはん(丼ものや寿司、カレーやチャーハン)を食べる回数の多い人は、続かないように心がける等、適塩ライフをするための工夫はいろいろあります。
   もう1つは野菜料理
 野菜料理にはカリウムが豊富です。カリウムはナトリウムを体外に排泄してくれる働きがあり、カリウムの摂取量を増やすことが、大切です。野菜、きのこ、イモ類や海藻が不足しないようにとりましょう。
 将来の生活習慣病を予防するために、子どものころからの適塩ライフと野菜たっぷりをお勧めします。