広報誌「かけはし」
 
 
■2009年7月 No.454

健康保険組合連合会 大阪中央病院ニュース

長らく休診中であった耳鼻咽喉科が、本年4月より大阪めまいセンターを併設し再開いたしました。

めまいは、頭痛や腹痛、しびれなどと同様、日常ありふれた症状です。軽いめまいが自然に治ってしまったということを経験された方もいらっしゃるのではないでしょうか?

このようなめまいは多くの場合は問題になりません。しかし、繰り返すめまい、長引くめまいによって、日常生活に支障をきたすようになると問題です。

大阪めまいセンターではそのようなめまいを適切に診断、治療し、快適な日常生活を過ごせるように導くことを目的とします。
大阪中央病院全景

重心動揺検査

赤外線フレンツェルめがね

電気眼振図とエアーカロリック装置

前庭誘発筋電図

  大阪めまいセンターの特徴
  いくつかの病院ではめまい外来を実施しているところもありますが、ほとんど週1回程度の診察です。

当院のセンター方式では、原則毎日めまい専門の医師の診療を実施しており、迅速かつ密度の濃い医療を提供することが可能となっています。診断に必要な検査装置は、大学病院にも劣らない設備を有し、より正確な精度の高い診断を行うことができます。

なお、めまいの診療には時間を要することがあります。
そのために大阪めまいセンターは予約制としています。
予約なしの場合は、お待たせすることもありますのでご了承ください。

もちろん、中耳炎、花粉症、扁桃炎などの一般耳鼻咽喉科患者さんも受け入れております。

  ワンポイントめまい解説
  どうしてめまいが起きるのでしょう
  めまいの原因の60%は耳の異常からくるものですが、内科的疾患や脳外科的疾患等により生じるめまいもあります。
  「良性発作性頭位めまい症」とは
  めまいを訴える患者さんの実に30%から40%がこの病気だといわれています。
お辞儀をしたとき、寝返りを打ったとき、ふとんから起き上がるときなど、頭の位置を動かすときに30秒程度激しいめまいに襲われます。
この病気は、内耳の半規管の中に耳石という結晶が紛れ込んだことによって起こると考えられています。
そして耳石を半規管から追い出してやれば、めまいが治ることが知られています。
  「めまい症」とは
  めまいを訴える患者さんの20% から30% は、現在知られているあらゆる検査を駆使しても、その原因を明らかにすることはできません。そのような原因不明のめまいをめまい症といいます。
原因不明と治療ができないということは別ですので、このような場合も適切な治療によってめまいを改善することは不可能ではありません。