広報誌「かけはし」
   
■2009年1月 No.448

45歳 事務職 T男さんの場合
 学生時代に野球をしていたものの、現在は、自宅から毎日車で通勤をしていて、仕事はデスクワーク、平日はほとんど体を動かすことはなく、休日はたまにゴルフをしています。その頃から食事の量はあまり変わっていません。1年前まで2年間単身赴任をしていて単身赴任中に体重が5キロ増えてしまいました。

★「特定保健指導」★
   昨年秋の健診では、腹囲が95p、BMIは25.5でした。脂質異常症の判定基準では、中性脂肪値が230r/dlと高めで、HDLコレステロール(善玉コレステロール)値は65r/dlでした。その結果、T男さんは、喫煙習慣はないが腹囲85p以上で中性脂肪値が該当するため「動機付け支援」となり、特定保健指導(面接)を1回受けることになりました。  

★面接でのT男さん★
   単身赴任中に体重が増えて、ズボンのサイズが合わなくなってしまったことは気になっていましたが、とくに問題意識もなく、なぜ管理栄養士さんの指導を受けなくてはいけないのかわからずに面接にやってきました。
 面談で、中性脂肪が高くなった原因を一緒に考えることでいまの自分の体を知り、健康で過ごすためには、いまのうちに生活習慣を改善していくことが必要であることを知りました。
 

★T男さんの目標★
   中性脂肪値を改善するために、「総摂取エネルギー量」を減らし「消費エネルギー量」を増やして、次回定期健診までに、腹囲を83pにすることをT男さんは自分で決めました。  

 
〈食事〉
    @毎日外食で食べているカツ丼・天丼やカレーライスの大盛りをやめ、普通盛りにして野菜の小鉢やサラダを食べるようにしました。また週2回は和食の定食を選ぶようにし、栄養成分表示(カロリー表示)も参考にするよう心がけました。
A晩酌のビール350ml2缶を500ml1缶に減らし、脂肪が多く含まれているおつまみをやめました。
 
〈運動〉
    @平日は出勤前に、いままで子どもと妻に任せていた犬の散歩を毎日15分間することにしました。
A休日は、自宅近くにあるトリムコースで軽いジョギングを30分することにしました。

★6カ月後★
   食事では、昼食の外食で80キロカロリー、晩酌の「ビール」と「つまみ」で100キロカロリーの1日180キロカロリーを減らし、運動では、犬の散歩とジョギングで1日100キロカロリーのエネルギー消費をする生活習慣の改善で、腹囲が6p減りました。4カ月後の健診までに、腹囲を6p減らし、中性脂肪値を150r/dl未満にするため、目標に向かって毎日を過ごしているT男さんです。  

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆  成功のポイント  ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
保健指導でいままでの生活習慣を振り返ることができた。
改善目標を自分自身で決めたことでやる気が出た。
昼食の外食は、栄養成分表示を参考にしてエネルギーや脂質を減らすことができた。
晩酌は、飲酒量を減らし、つまみをやめることで無理をせず、続けることができた。