広報誌「かけはし」
   
■2008年9月 No.444

44歳 自営業F代さんの場合
 大阪市内に住み、通勤は毎日往復車で30分です。仕事は主にデスクワークで移動はほぼ車です。週1回の休日も家にいることが多く、とくに運動はしていません。
 朝食は家で食べますが、昼食は不規則で、残業が多く夕食は遅くなります。出産以来体重が増え続け、20歳代より20キロ近く増えてしまいました。家族は夫と大学・高校生の3人の子どもと本人の両親の7人家族です。

★ 「特定保健指導」 ★
   昨年秋の健診で、収縮期血圧150oHg、拡張期血圧95oHgで、BMIは25でした。F代さんは肥満と高血圧を指摘されましたが、喫煙習慣もなく、腹囲が90pはなかったので、動機付け支援として、自身の現状を認識し、どうすれば生活習慣の改善となるのかという個別面談を受けました。
 親戚が脳梗塞で倒れたこともあり、今回の急激な血圧の上昇が怖くなりました。どんどんお気に入りの洋服が合わなくなり、きれいになりたいという願望とにより、指導後、一念発起しました。
 F代さんは、「食塩を減らすポイント」・「野菜を食べよう」・「お酒のエネルギー」・「身体活動で消費するエネルギー表」のパンフレットで栄養指導を受け、体重・運動の記録表をつけることになりました。
 

★ F代さんの現状 ★
 
〜ある日の食事〜
 
朝食
  ・ごはん  
    ・野菜みそ汁  
    ・ベーコンエッグ  
昼食
  ・天ぷらそば1杯  
(外食)   ・いなり寿司3個  
夕食
  ・焼肉3人前  
(外食)
  ・ビール中3本  
 
 
@ 昼食は食べやすい麺類、夕食は脂っこい外食を選ぶ傾向にあり、野菜は少ない。
A 塩分の多い献立が好き。
B お酒が好きで、ストレス解消に毎日飲む。
C 運動する時間がない。
 

 
★ 改善点 ★
@
外食の昼食は穀類を減らし、職場に帰ってサラダ等野菜を食べるなど、エネルギーを減らして野菜をとる工夫をする。夕食も野菜料理を選ぶようにする。
A
食塩を減らすポイントを活用する。
B
週2回の休肝日を設ける。
C
息子たちと仕事帰りにフィットネスに通い、通えない日は歩いて帰る。万歩計をつけ、体重とともに毎日記録する。
 
★ 6カ月後 ★
 運動を通じて息子たちとコミュニケーションがとれるようになり、家で夕食をとるようにもなったため飲酒が激減しました。外食をしても野菜を気にして食べるようになり、10キロの減量と、血圧の低下に成功しました。そのうえ、長年苦しんでいた肩こりと頭痛、便秘も治り、現在も楽しく運動を続けています。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆  成功のポイント  ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 
 
外食をやめるのではなく、量やバランスを考えて選ぶことにより、無理なく改善することができた。
家族の協力を得て一緒に運動できたことが楽しくて、続けることができた。
毎日体重を記録したことが張り合いになった。