■2008年7月 No.442
40歳 営業 A男さんの場合
郊外の住宅地に住み、毎日片道1時間の電車通勤、駅までは車で10分です。仕事は社外がほとんどで、車に乗って移動しています。とくに運動もしておらず、休日は家のなかで過ごすことがほとんどです。
昼食の時間は不規則で、残業が多く、夕食も遅くなります。最近は、20歳代より、体重が10キロ増えました。家族は妻と中学生の娘の3人家族です。
今年の健診で、腹囲が90・5pで、喫煙もしています。
★「特定保健指導」★
健診結果からA男さんは腹囲が85p以上で喫煙習慣もありますが、他に異常がなかったので「情報提供レベル」でした。A男さんが健診結果から自分の身体状況を認識し、健康な生活習慣の重要性に気づき、生活を見直すきっかけとなるよう、個人の生活習慣やその改善に役立つ基本的な情報が提供されます。
A男さんには、「食事のバランスは」・「野菜を食べよう」・「自分の飲んでいる飲み物からとる糖分の目安」・「身体活動で消費するエネルギー表」のパンフレットと体重・野菜摂取・運動の記録表が渡されました。
★A男さんの危機感★
同じ営業をしている同僚が突然前触れもなく脳梗塞で倒れました。妻には「昔はスリムでカッコよかった」、娘には「お腹がカッコわるいよ」と言われています。そこで妻や娘といっしょに、いままでの生活を振り返りました。
〜ある日の食事〜
朝食
・食パン2枚
夕食
・鶏肉のから揚げ
・目玉焼き
・まぐろとイカの刺身
昼食
・うどん1杯
・枝豆・冷奴・ビール
(外食)
・おにぎり1個
その他
・缶コーヒー
(砂糖入り)3本
〈食事〉
@
食事のバランス(副菜が少なく、主食・主菜が多い)。
A
ビール・缶コーヒーのとり方。
〈運動〉
〈生活〉
B
ほとんど運動していない。
C
仕事一筋で趣味がない。
この4点について考えることにしました。
@
野菜はあまり好きではありません。しかし最近妻が家庭菜園をしていることを思い出し、自分も野菜を作り、毎食野菜を食べるようにしようと思いました。
A
仕事では外にでることが多く、暑くなると、缶コーヒーの本数が増えます。A男さんはそれをお茶にかえました。ビールも休肝日を週1日とることにしました。
BC
駅まで車でしたが、これからは自転車・徒歩で行くことにしました。妻とは老後の楽しみにもなる休日の散歩・家庭菜園で時間を持つように考えました。
6カ月後2キロの減量と腹囲マイナス2pを目指し、妻の協力と娘の励ましで、6カ月後には、体重2キロの減量と腹囲は2・5pの減になりました。目標達成です。
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成功のポイント
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食事のバランスや野菜の必要量が1日5皿と知り、具体的に食事内容の改善ができた。
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駅まではもちろん営業も近くなら歩いて行くようにし、休日の散歩も家族の日課になった。
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毎日体重を娘と測り、記録した。