広報誌「かけはし」

■2006年4月 No.415
 
 3月17日、年度最終の理事会を開催した。大阪連合会平成18年度事業計画・予算案の審議および韓国医療問題調査の報告を中心議題として意見交換した。
 なお、会議の冒頭に理事の交替(日東電工健保からダイハツ健保)の紹介があった。

1、 大阪連合会事業計画予算案

 

 大阪連合会総会に提出する事業計画の説明が行われ、審議した。
 計画案の冒頭に、17年度の制度改革の動きを掲載した。厚生労働省の改革試案、政府与党の改革大綱、これらの動きに対して健保連は、制度改革の提言、11月の全国大会での、拠出金の存続と改悪の断固阻止をはじめとする4項目の大会決議等を内外に示した。
 政府与党の大綱については、健保組合の財政影響を踏まえた是正を、国会議員はじめ関係方面に強く要請してきた。首相の施政方針演説の、医療費の適正化、高齢者の負担の見直し、新しい高齢者医療制度等については、国会審議の場において、あるいは法施行後も健保連の主張が反映されるよう、粘り強い活動が必要であり、大阪連合会においても公平性と透明性のある制度改革の実現に向け、一層努力を重ねていくこととしている。
 これらの趣旨を踏まえて、組織活動の強化、組合運営の支援のほか、基本方針に基づいて委員会を中心に、それぞれの事業活動を行っていく計画とした。
 予算案については、前年度と金額的に大きな変化がない内容を説明、事業計画案とともに了承された。


2、韓国医療問題調査報告

 

 政府与党の制度改革大綱では、平成23年度にはレセプトをオンラインでの提出と明記、同時に制度の一元化を目指すとしている。
 これらの点で、韓国は保険者を一つに統合し、また、レセプトの電子化100%を達成するなど、IT化の超先進国となっている。
 大阪連合会としては、先進的な韓国の実情を把握することが健保連の活動に資するとして、調査することとした。大阪連合会だけでの調査を計画したが、本部の医療部長ほか1名、大学教授、コーディネーターが参加する体制となった。訪問先は、韓国唯一、一本化されている保険者である国民健康保険公団、唯一の審査機関である健康保険審査評価院、代表的な医療機関としてのソウル大学校病院、ソウル特別市医師会、柳韓大学の5カ所である。
 調査結果の総括は、1点目、「保険者の統合一元化については職域保険と地域保険の統合は大いに問題がある」、2点目、「医療保険EDI(電子文書交換システム)導入について100%達成し、請求、審査、支払いのみならず、医療情報の分析ができる画期的体制を確立しており、日本も可及的速やかに完全オンライン化を実現すべき」、とした。
(かけはし3月号を参照)


3、中央情勢

 

 国会での動きは、医療の問題は予定どおり3月の末か4月のはじめごろからスタートするのではないか、介護保険の範囲を40歳から20歳の話は、新たに有識者会議を発足し、18年度中に結論を出すようである。介護関連で療養病床の廃止も注目点である。健診・保健指導義務化問題は、標準プログラムの検討が始まった。
 健保連は法案に関連し、前期高齢者医療制度に公費の導入、支援金等にかかる特定保険料の法的位置づけの明確化、財政影響の検証について、法案審議段階で要請活動を強化していくこととしている。


4、本部委員会報告

(1) 医療制度等対策委員会
 

 健康保険法等の改正案の内容を整理し、審議した。
 内容は多岐にわたっているが、評価するもの、問題点とするもの等について意見交換をした。新たに70歳未満の高額療養費について、現物給付への政令改正が、参議院予算委員会でとりあげられている。

(2) その他の委員会
   来期に向けて、本年度の総括などを中心とした会議内容を、組織等、施設、広報、健康開発共同事業、診療報酬対策、交付金交付事業の各委員会、医療保障総合政策調査会からそれぞれ報告された。

5、大阪連合会委員会報告

(1) 広報委員会
 

 かけはし3月号の編集概要、広報研究会開催の報告。

(2) 連絡事項
   本年は役員の改選の年であり、4月3日の理事会で行うことが報告された。