広報誌「かけはし」

■2005年10月 No.409
 
 9月14日、定例の理事会を開催した。総選挙の結果から改革にプラス、という感想を含めた会長の挨拶に始まり、中央情勢報告を議題の中心として審議した。

1、中央情勢

(1) 社保審・医療保険部会
 

 8月24日の会議において、過去2年間の改革論議を踏まえた「議論の整理(案)」が大筋で了承され、中間的とりまとめとされた。
 「議論の整理(案)」は、基本的考え方、保険者の再編・統合、新たな高齢者医療制度の創設、医療費適正化、診療報酬体系の見直し、今後の進め方、を柱に構成されているが、焦点とされる課題のほとんどは意見が分かれ、両論併記となった。
 意見が分かれていると、厚生労働省の試案は、平成15年の基本方針に沿って出てくると考えられ、健保連としては、日本経団連、連合との関係を強化して、これに対応する必要がある。
 健保連は、7月に高齢者医療制度の提言をまとめたが、厚生労働省の案は基本方針に沿って、例えば前期高齢者の財政調整となると、これに対して健保連としてはどう対応するのか、議論と意思結集を図る必要があるとしてきた。高齢者WGで引き続き議論し、次の常任理事会で基本論議をすることとしている。

(2) レセ情報管理システム
 

 レセプト情報管理システムの導入検討状況の報告があった。
 全国10カ所での説明会で、2700人の参加があり、一定の理解が得られた。質疑は大体想定した内容であること、導入に慎重な健保も少なからずあった等が報告された。
 実務的な問題のほか、政策的な問題があり、次回常任理事会で基本論について議論することとしている。

(3) 資格確認検討会
   医療保険被保険者資格確認検討会の開催が報告された。
 保険医療機関において、被保険者の受診時に資格を確認できることは、診療報酬請求や、保険者におけるレセプト点検業務の効率化につながるとして、医療機関での被保険者証の確認方法を確立する必要があるということをテーマとし、検討メンバーは、行政、医療機関、審査機関、保険者ということで、8月5日に検討会が開催された。
 被保険者資格確認システムの検討であり、被保険者証を、医療機関で受付端末カードリーダーを置いて資格を確認するというシステムを検討しており、論議はバーコードで行う方向のようである。被保険者証の発行は保険者であり、この会議についても、常任理事会で基本論を論議することとした。
 

2、 本部委員会報告

(1)

組織等委員会

 

 各都道府県連合会の基本業務の状況について調査報告があった。中小規模の連合会では取り組みが不十分なものも見られ、基本業務を見直すか、グループ化するかが今後の課題となった。

(2) 医療制度等対策委員会
 

 社保審・医療保険部会の「議論の整理(案)」と15年の基本方針との比較と、想定される論点が示された。
 高齢者医療制度の65歳以上と、75歳以上の両論併記について、健保連はどう取り組むのかを整理する必要があり、WGでの検討が提起された。
 また、同部会で取り上げられた健保法改正の課題について報告があった。
 入院時の食費・居住費の負担、高額療養費、その他の現金給付など給付内容の検討、任継資格、被扶養者の保険料等が課題とされている。

(3) 広報委員会
 

 意見広告を7月総会時に続いて、第2弾を11月、第3弾を2月の法案提出時というふうに検討している。広報でウエイトが高いのはテレビ広告であるが、歴史的経過もあり、来年度も実施する。

(4) 診療報酬対策委員会
 

 問題はいろいろあるが、委託金の在り方について、徹底的に議論することになっている。

(5) 大会企画委員会
 

 大会要領としては前年と同様、前半は大会、後半はシンポジウムとした。スローガン、大会決議は今後の検討になっている。


3、 大阪連合会活動

(1) 広報委員会
 

 かけはし9月号の編集概要の報告。

(2) 保健共同事業委員会
 

 今年度の事業の進捗状況と今後の予定について審議した。