喘息治療の目標は健常人と変わらない日常生活を送り、小児の場合は健常な発育を保つ、発作の起こらない状態を作り、呼吸機能を維持する、喘息死の回避など。
発作は一回でも少なくおこさないことが大切です。治療は抗炎症薬(吸入ステロイド)と気管支拡張薬の2本立てで行います。ステロイドは内服や点滴のように全身に投与するのではないので、副作用の心配はありません。気管支拡張薬テオフィリンやβ2刺激薬を使います。自宅で発作が起こったときには慌てずに気管支拡張薬を吸入し、痰を出します。症状が続く場合は我慢せず、早めに病院に行きましょう。喘息症状を起こす誘因には風邪や天候、疲労、ストレス、タバコなどがあります。室内塵やダニ、ペットの毛、カビ類、花粉などのアレルゲンを避け、環境整備に努めます。また、ピークフローメーター(肺機能検査)を使って気管支がどれくらい拡がっているかを自分で客観的に評価します。ピークフローの値によってステロイドの吸入量を増やしたり、気管支拡張薬をこまめに使う、あるいは病院に行くという判断をします。昔と比べると薬がよくなりましたので、病気を理解し、自己管理に努めることで、支障なく日常生活を送れるようになってきています。 |