広報誌「かけはし」
 
■2005年5月 No.404

 健康保険組合連合会は、健康保険組合の17年度予算を早期集計したが、4月14日、そのデータから推計したものを公表した。
   
1.

 経常収支状況は、161億円(16年度は344億円の赤字)の黒字の見込みで、小康状態であるようだが、依然として5割の組合が赤字を計上し、厳しい状況が続いている(大阪も同様の事情にある)。
 

2.

 大阪府の健保組合は、所要財源率が全国と比較し依然と高い状態が続いていることから、保険料率、1人当たり保険料額の負担が大きい。
 

3.

 老健拠出金は昨年に比較し14.3%の減少となったが、退職者拠出金が14.0%と大きく増加し、拠出金合計の保険料に占める割合も36%を占め、50%を超えて負担する組合も72組合(5.3%)を数えている。
 

4.

 健保組合財政は拠出金負担に大きく左右され、高齢化の急速な進行のなかで今後も予断が許されず、新しい高齢者医療制度の創設を含む制度改革の実現が急がれる。


平成17年度健保組合予算の推計

項  目 区分 17年度予算 16年度予算 増 減

保険料率

全国

74.02‰ 

75.03‰ 

△1.01‰ 

大阪

74.75‰ 

75.59‰ 

△0.84‰ 

所要財源率

全国

63.42‰ 

65.00‰ 

△1.58‰ 

大阪

66.00‰ 

68.35‰ 

△2.35‰ 

1人当たり
保 険 料

全国

38.2万円

38.8万円

△0.6万円

大阪

41.9万円

41.9万円

0  

1人当たり
法定給付費

全国

20.6万円

20.6万円

0  

大阪

22.7万円

22.6万円

0.1万円

拠出金の
保険料割合

全国

36.66% 

38.36% 

△1.70% 

大阪

34.88% 

37.74% 

△2.86% 

経常収支
差引額

全国

161億円

△344億円

505億円

大阪

175億円

25億円

150億円

赤字組合
の割合

全国

50.45% 

54.03% 

△3.58% 

大阪 46.70%

55.00% 

△8.30%