コーチングの基本は聴くことに始まります。人間は話を聴かれていないと、孤立感を感じます。話を聴くときのマインドセットによって相手はことばも態度も変化します。コミュニケーションは相互作用なのです。
もうひとつ大事なのがタイプ別コミュニケーション。コーチングでは4つにタイプ分けします。これは思考パターンと外界との関わりや、得意・不得意、どのようなことに価値をおいているかといったことで分類するもので、人の優劣を決定するものではありません。親分肌でエネルギッシュな人を「コントローラー」、楽しく目立ちたがり屋の「プロモーター」、和を大切にし、面倒見がいい「サポーター」、冷静沈着で完全主義の「アナライザー」の4タイプがあります。ひとりの人が、2種類以上のタイプを兼ね備えている場合もあります。患者さんと接する場合も、例えば、「アナライザー」型の人であれば、データを重視した話をするなど、各タイプを念頭にアプローチをした方が、よりよいコミュニケーションを取ることができるはずです。こうした観点から、コーチングをとらえてもいいと思います。
そしてこのコーチングスキルを今までお使いのコミュニケーションスタイルにもう一つバリエーションを増やして、医療健康の分野だけではなく日常生活においてもお使いいただけたらと思っています。
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