中国料理には料理が薬の役割も担うという考え方があるように、中国医学と西洋医学では病気に対する基本的な考え方が異なります。健康と病気の二元論で分ける西洋医学に対し、中国医学には「未病」という考え方があります。これは将来発病する危険性を有している状態で、正しく対処すれば健康に戻るという特質があります。
生活習慣病予防の基本は「食」。サクセスフルエイジングを支えるものは「食」と「生き甲斐」です。これからは国民一人ひとりが自立し、自分で自分の健康を考える「セルフメディケーション」の時代が到来します。生活習慣病などの慢性非感染性疾患には、食生活スタイルが重要な意味をもっています。例えば、※骨粗少症ではカルシウム不足や偏食のほか、塩分の過剰摂取もカルシウムが尿中に排泄されるので、危険因子とされています。
最近、特定保健用食品が人気ですが、足りない栄養素はとりあえず補って済ます傾向には警鐘を鳴らしたい。何故なら人間には自分に何が足りないか正確に自覚できないからです。サプリメントよりは適切な時期に、適量を選んで食べる、食環境を整えることが重要。ビタミンやカルシウムなどの過剰摂取を心配する人がいますが、10倍量以上を長期間摂るなど、極端なことをしない限り、人間の体は摂りすぎても受け付けませんので、過剰摂取の心配は不要です。
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