さて、職域におけるメンタルヘルスでもう一つ大事なことが、復職。適応を支援するための組織とルールづくりが必要です。特に復職判定と復職後のフォローが非常に有効です。家族からの情報収集は復職判定の重要なファクターです。復職可否の最低条件は、出勤時間に起床できる、1日作業できる、翌日に疲労を持ち越さないことです。安易な配置転換は本人の甘えを生むので慎重に。
教育研修も重要ですが、職域においては心の健康について正しい知識を持つことも必要です。精神疾患は特別な病気ではないこと、心の病気ではなく、脳の病気であることなどを知ってもらいましょう。メンタルヘルス活動を1回で終わらせないためには、関係者全員が「やってよかった」と思える活動を優先すること。みんなの満足度が高ければ、次期も継続しようという勢いが生まれます。これらの点をふまえて、職域でのメンタルヘルス活動を進めてください。
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