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平成14年度第1回保健師連絡協議会決算総会が5月31日、健保連大阪中央病院で開催され、平成13年度事業報告と収入支出決算等を承認しました。総会後、トーク・ボックス主宰の山田真知子氏の特別講演会「いきいきと魅力ある話し方〜コミュニケーション・スキルを高めるために〜」が行われました。
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総会はまず沖中奈美子会長の開会あいさつのあと、来賓を代表して三洋電機連合の林勝彦専務理事があいさつ。林専務理事は患者に対する心遣いやコミュニケーションの重要性に触れ、保健師活動のあり方をアドバイス。さらに依然厳しい経済情勢の中、各企業で働く人たちへの一層のサポートを要請して締めくくりました。
総会は出席40人、委任状34人で会員数93人の過半数を満たし成立。議事は第1号議案は平成13年度事業報告、第2号議案は平成13年度収入支出決算、第3号議案は平成13年度収支残高処分。さらに、監査報告が行われ、いずれも賛成多数で承認されました。総会後には大阪連合会の置田榮克専務理事から「健康保険を取り巻く情勢報告」(別掲)がありました。
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言葉の魅力と魔力技術に心を添えて
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みなさんは言葉に関心を持たれたことがあるでしょうか。うかつな言葉で人を傷つけたり、ふとした一言で元気づけられたり、勇気づけられたりするように、はなしことばには魔力と魅力があります。
私は人とふれあうことが好きで、アナウンサーになったのもいろいろな人にインタビューをしたかったからです。インタビューで大事なのは、いかに短時間に聞きたい話を引き出すかという点。そのあたりがおもしろく、難しくもあります。話の長い人や寡黙な人に話を聞く場合は工夫が必要です。例えば淀川長治さんは話のうまさと長さで印象に残っています。司会や対談をする際は十分な下準備が重要です。結婚式の司会でも、二人のなれそめや新婦の得意料理などを詳細に取材しておくと、余裕のある司会ができます。
日本の国語教育は読み書きを重視し、はなしことばの教育がされていません。アメリカでは自分の言葉で自分の考えを表現し、人の言いたいことを理解するという訓練が小学校の低学年から行われています。日本の子どもたちも今後そういう教育を受けてほしいというのが私の願いです。言葉は自分を表現する道具です。使い方を学び、練習すれば上達します。ボキャブラリーはできるだけたくさん持っておきましょう。また、あふれる心があっても、十分に表現する技術がなければ相手に伝わらないし、流暢に話しても心が伴わなければ、単なるトーキングマシンにすぎません。技術と心は車の両輪です。
対話は言葉のキャッチボールです。相手が受けやすいところにボールを投げるように、質問も答えやすいように、イエス・ノーではなく、言葉で返せるようなものにした方がいいでしょう。言葉を投げるときには心を添え、相手の目を見てソフトににこやかに話すこと。雰囲気を柔らかく見せることは、生活の場でもプラスになります。そして話し上手は聞き上手。人の意見をじっくり聞いてポイントを押さえ、自分の言いたいことを短時間で、自分の言葉で組み立てられる人が話し上手です。
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言葉の法則を知ってまず関心を持とう
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表現の技術で知っておきたいのが、アクセントやイントネーションなどのはなしことばの法則。日本語には頭高型、中高型、尾高型と平坦のアクセントがありますが、箸と橋と端の違いを考えればわかりやすいでしょう。イントネーションは相手が理解しやすいようにつける声の抑揚です。強弱その他の変化で文章のある部分を際だてることをプロミネンスといいます。 ポーズは言葉の間。相手が話を聞いて理解し、納得して次の話を聞く準備をするためにも必要です。そのほか、チェンジオブペースや鼻濁音、母音の無声化などの法則があります。
また、人前で話すときは聞く人の立場に立つこと。特にお年寄りや子ども、病気の方への話しかけは、心にゆとりを持って、相手の話を最後まで聞きましょう。毎日の生活の場が言葉の学校です。コミュニケーションはまずあいさつから、日常の言葉にも一言添えましょう。みなさんもはなしことばに関心を持っていただければうれしく思います。
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現在、国会で健康保険法の一部改正および健康増進法制定が審議されています。高齢者医療費の伸びに伴い、健康保険組合も厳しい状況ですが、健康保険法附則では、平成14年度中に新たな高齢者医療制度の基本方針を示し、2年以内に新制度を作ることとしています。一方、健康増進法は今後の保健指導の根拠や目安となる法律です。
今年4月からは診療報酬が改定されました。特に大きな変更点は、病院の設備や規模、医師の経験などによって医療機関を評価し、診療報酬にランクを設けたことです。例えば、脳動脈のクリッピングや肺ガンの手術は年間手術件数が50例未満の場合、診療報酬が3割カットされます。加えて、小児医療や再診などについても診療報酬が改定され、2週間の投薬制限も撤廃されました。
一方、従来給与から算出されていた保険料が、来年からはボーナスも含めた年収から算出されるようになります。そういった点からも保健指導はますます重要になるといえるでしょう。
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