広報誌「かけはし」
■2002年2月 No.365


茨木府民健康プラザ
  管理栄養士
    長田 美千代

 13年4月から始まったこのテーマもデパート・スーパー編でいよいよ最後になります。
 今回は一般にデパ地下やスーパーで売られているテイクアウト食品の上手な利用法について考えてみましょう。
 時間のないときや疲れて手抜きしたい時にはそれなりに便利な食品、賢く利用するためのちょっとしたアドバイスとして、
@ 家族または自分の必要な量を把握し、適量を購入しましょう。
A 1食分として、たん白質性食品が60〜100g(例‥卵1個、または魚なら1切れ、豆腐なら3分の1丁)、野菜が100〜150gを目安としましょう。
B 特に不足しがちな野菜を中心としたメニューを選びましょう。
C 食品を購入する時は、毎日同じものに偏らず、変化をつけましょう。
D 豚カツやコロッケなど揚げ物に偏ると脂質のとりすぎに、煮魚やきんぴらなど「お袋の味」ばかりになると塩分のとりすぎになることもあるので注意を。
   
 次に実例を通して考えてみましょう。

 実例1
 20歳代のOL、最近ダイエットを始め、食事はもっぱらデパ地下のサラダや和え物中心の菜食メニュー、ついつい手軽なもので済ませ、ちょっと貧血気味です。
 表面上は若くても、身体の中は少し老化が始まっているかも。@1日3食きっちり食べA野菜を毎食たっぷり(青菜の和え物など)Bカルシウムの多い牛乳・乳製品は毎日欠かさずC造血作用のあるたんぱく質(レバーにら炒めなど)も忘れずにDそして十分な睡眠と適度な運動を、これで明日から健康美人、間違いなしです。

 実例2
 40歳代の男性単身者、ほとんど毎日、外食かスーパーの弁当や揚げ物にアルコール、体重も徐々に増え、このままでは糖尿病が心配です。
 単身者にとって手軽なテイクアウト食品は強い味方、いろいろ組み合わせてバランスよくとりましょう。@例えばご飯に鯖の煮付、野菜のごま和えなど主食、主菜、副菜を揃えてAレトルトシチューや冷凍野菜(枝豆、ブロッコリーなど)をいつも買い置きしたりB野菜やトマトのジュースも常備してC休日には簡単な料理に挑戦し、たくさん作って冷凍しておくのもいいですね。
 テイクアウト食品を選ぶ時は何気なく食品を手にとるのではなく、少し考えて買うように心がけましょう。自然とよい食事の習慣が身につき、長い間にはきっとあなたの役に立つことでしょう。