広報誌「かけはし」
2000年12月25日 No.351
大阪府泉大津府民健康プラザ
管理栄養士 高井 玲子
生活習慣病を防ぐために自分の標準体重を知ろう!
 
 あなたはおなかの肉がつまめますか、それともつまめませんか?
 昔から「ベルトの穴がひとつ増えると寿命が1年縮まる」といわれたように、今日では肥満がさまざまな病気の発症にかかわっていることがわかっています。なかでも、内臓のまわりに脂肪が貯まるりんご型肥満(内臓脂肪型肥満)は生活習慣病の発症に大きく関係しています。
 国民栄養調査では、男性は20年前と比較してすべての世代で肥満者が増加し、特に20代以降急激に増加しています。女性は40代以降に多いことがわかりました。
 さらに、肥満者が急増している20〜30代の男性に朝食抜きが多く、朝食抜きの人ほど、夕食時刻も不規則で高塩分・高エネルギー・野菜不足で、夕食の後の間食も多いとの結果が出ています。こうした食習慣が肥満者の増加に影響していることは間違いなさそうです。
 それでは、「適正」な体重ってなんでしょうか。
 本当に肥満かどうかは体重だけではなく、体脂肪を測ってみなければわかりませんが、一般には身長と体重から体格指数を出して肥満の程度を知るBMI(ボディマスインデックス)という方法がよく使われています。
 BMIとは体重(s)を身長(m)の2乗で割った値で、最も病気になりにくい22を基準とし、25以上を肥満としています。
 下表を参考にあなたの肥満の程度をチェックしてみましょう。
 BMIが25以上のあなたは、日頃の生活習慣を振り返り、どこかに思い当たる節がないか反省してみましょう。例えば、「朝食ぬき、夕食・夜食をたっぷりの食生活」「脂肪の多い外食」「仕事がらみ(?)の飲み会」「グルメ食べ歩き」「運動不足」などいろいろ考えられますが、原因は1つでなく、いくつも重なって起こってくることが多いようです。
 食べ過ぎや運動不足により余ったエネルギーは、脂肪となって身体に蓄えられます。摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っていれば体重が増えてくるのは当たり前、この摂取と消費の収支バランスを保つためには、ぜひ生活パターンを見直して、「健康」という財産を手に入れましょう。
朝食は抜かずに必ず食べましょう。エネルギー不足の状態が続くと脂肪蓄積型の身体になります。
昼食の外食は、脂肪の少ない野菜たっぷりの和食メニューを中心に選びましょう。
お酒は食欲をそそるのでほどほどにとどめましょう。
寝る1〜2時間前の夜食は絶対やめましょう。眠っている間に脂肪に変わりやすくなります。
「もったいないから」という意識は捨て、出されたものをコントロールしましょう。
間食は、テレビや本を見ながらの「ながら食い」は、つい食べ過ぎるのでやめましょう。
こまめに身体を動かして、エネルギーを消費しましょう。
※「なんでも栄養相談」コーナーは2カ月に1回連載の予定。
組合広報紙に自由にご使用ください。
 
自分の標準体重(BMI)を知ろう!