広報誌「かけはし」
 

■2018年6月 No.561



 5月16日、定例の理事会を開催し、中央情勢報告を中心議題として審議した。はじめに、出席者の交代があった理事組合(住友商事健保)の紹介があった。理事会終了後には、健保連本部の佐野副会長からあいさつがあった。

1. 中央情勢

(1) 社保審医療保険部会
   4月19日の医療保険部会において、医療保険制度をめぐる課題について、幅広く意見交換が行われた。
 これまでの医療保険制度改革と一体改革後の展望として、消費税増収分等を活用した社会保障の充実や、持続可能性の確保等のための制度改革により、2040年を展望した社会保障改革や新たな局面に対応した政策課題が検討された。
 医療費の動向等に応じて給付率を調整する考え方については、医療費の伸びにより保険料の引き上げが必要な場合、一定の算式に基づき、定期的に患者負担を引き上げる等の考え方が示されている。しかし、この考え方は、受診状況や生活の実態が考慮されず、患者負担が過大になることや、流行性の感染症や新薬の導入などの一時的要因で変動する医療費や、景気の変動などにより頻繁に患者負担が変わり、将来の医療に対する国民の安心を損ねることが考えられる。また、地域別の診療報酬の設定については、医療費適正化や公平な医療提供の観点から、慎重な検討が必要とされた。あわせて、都道府県の意見を踏まえ、丁寧に対応すべき問題であるという認識である。
(2) 最近の医療費の動向
   29年4〜11月の医療保険医療費は、27兆9000億円。日数補正後の対前年度伸び率は1.7%増。
 制度別にみると、国保が2.5%減っているのに対し、被用者保険本人は3.5%の増加。依然として適用拡大の影響が見受けられる。
 29年11月の後発医薬品使用割合(数量ベース)は、70.2%となり、初めて70%を超えた。
(3) 療養費不正対策の概要
   4月23日の療養費検討専門委員会において、療養費の不正対策の概要、結論が出された。
 柔整療養費については、@療養費の支給対象となる負傷の定義の明確化A施術管理者に実務経験を要件化B不適正な公告の是正―である。引き続き検討する事項は、負傷原因を一部位目から記載する仕組みや、電子請求にかかるモデル事業の実施など。
 あはき療養費については、@施術者による医師への施術報告書の作成A医師の同意・再同意の文書化B償還払いに戻せる仕組みC往療料の見直しD不適正な公告の是正E保険者に対する調査の進捗状況を報告する仕組み―などである。引き続き検討する事項は、審査会の設置や審査基準の明確化、請求の電子化など。
(4) ICT対策プロジェクトチーム
   中間サーバーやマイナンバー対応等、国・政府からの健保組合および健保連に対するICTに関する要求等に迅速かつ的確に対応するため設置された。幅広い意見の聴取・審議の充実を図る観点から、必要に応じて健保連事務局、実務者、学識者等によるワーキングチームを設けることができるとされている。

2. 大阪連合会報告

(1) 30年度健保組合予算概要
   大阪連合会管内163健保組合の30年度予算概要が報告された。
 経常収支差引額は△173億2895万4千円。赤字組合数は99組合(60.73%)である。
 15組合が保険料率を引き上げ、平均保険料率は92.67‰に上昇した。
 各項目の増減率の対前年度比をみると、4月に健保連本部が発表した全国値とほぼ同様の傾向を示している。
 法定給付費は、被保険者1人あたり額は全国値を上回っている。
 一方、介護保険については、平均保険料率が0.53‰上昇して15.07‰、介護納付金が約31億円(3.34%)増加して950億5541万8千円となっている。(詳細は「平成30年度 健保組合(大阪)予算概要」ページ参照)

3. 大阪連合会活動

(1) 各種委員会
   広報委員会を4月23日に開催した。かけはし5月号の編集概要について報告された。
 また、保健共同事業委員会を4月25日に、組合業務委員会、医療給付委員会を4月26日にそれぞれ開催した。委員会所管の各種研修会、講習会の開催等、30年度の今後の事業について検討した。
(2) 報告事項
   川隅専務理事から、以下について報告があった。
 @近畿厚生局管内61健保組合に対して実施された、平成29年度の実地指導監査の結果について。
 A4月16日に開催した「2025年度の医療・医療保険制度改革を考える会」に続き、健保組合・健保連の要求実現活動の第2弾として、大阪選出の国会議員への要請を検討している。
 B大阪連合会会員専用サイトに、今後の行事予定を新たに掲載する。内容は予定であり、正式な開催案内の発出をもって確定となる。