広報誌「かけはし」
 
■2004年7月 No.394

 
ストレスを自分で取りのぞく方法
〜ストレス対処法〜
   
 「ストレスを自分で取りのぞく方法〜ストレス対処法〜」をテーマに、大阪府こころの健康総合センター相談診療部長の漆葉成彦氏による心の健康講座が、6月24日薬業年金会館で開催されました。
 
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●過度のストレスに注意 上手なつきあいが大切
 

漆葉成彦氏

 ストレスを感じている人の割合は年々増加し、日本の勤労者の約6割が強いストレスを感じているという調査結果がでています。
 ストレスを解消するためにはまず、ストレスについて知る必要があります。ストレスの原因をストレッサーと呼びます。ストレッサーはあらゆる外部からの刺激のことで、寒暖の差やタバコ、睡眠不足などに加え、生命を脅かすようなトラウマティックイベント、人生の節目になるライフイベント、日常のストレスであるデイリーハッスルなどがあります。ストレスがかかると、交感神経系が興奮し副交感神経系が抑制されます。それがストレス反応です。急性のストレス反応は刺激に対して戦うために必要な反応で、適度であればエネルギーの源になりますが、過剰になったり、慢性化すると私たちの心と体を守る自動制御システムが誤作動することがあります。ストレスと上手につきあい、ストレスを利用したあとのリラックスが重要です。
 ストレス反応に影響を与える因子にはストレッサーのほか、心身の健康、社会的スキル、社会的支援などが関わっています。本人の問題としてはとらえ方や対処行動が影響します。

●危険信号に気づこう 対処行動にも工夫を
   ストレス対策の基本としては、まずストレスの危険信号に早く気づくこと。ストレスがたまると体、心、睡眠関連症状にどのような症状が出るかを知り、ストレスに気づくことが重要です。
 次にストレッサーに対する身体的要因を強化して、ストレスを予防すること。心身の健康を保持するためにはライフスタイルの見なおしが大切です。過度の飲酒や喫煙はやめ、身体運動やスポーツを定期的に行いましょう。週3回30分のウオーキングはうつの薬の服用と同様の効果があるといわれています。栄養バランスにも注意しましょう。
 さらに、ストレッサーのとらえ方と、ストレスへの対処行動の工夫が重要です。ストレス反応が小さくなるのは、問題が自分の能力で十分対処できると感じられるとき。見通しや計画を立て、優先順位をつけたり、社会的サポートを利用し、積極的に対処しましょう。ひとりで仕事を抱え込んだり、アルコールや過食など非生産的な行動に逃げたりするのは単なる問題の先送りです。人に話すのもストレスの対処行動のひとつです。
 ストレス対策のもうひとつの基本がストレス反応の軽減。自分に合ったリラックス方法や漸進的筋弛緩法、自律訓練法などを取り入れましょう。健康な睡眠のための生活習慣も大切です。
 こうあらねばならないという考えにこだわらず、ありのままの自分を受け入れることが自己評価を高め、ストレスに対する抵抗力を高めることができます。