健診結果の見方

○ 循環器の検査

(1) 血圧循環器(心臓・血管)の異常の他、腎臓、内分泌等の異常を知る手がかり

心臓は、収縮と拡張を繰り返して全身に血液を送り出します。このとき心臓が血管に与える圧力が 血圧です。測定することで高血圧、低血圧の有無をみます。高血圧の場合、循環器(心臓・血管) の異常のほか、腎臓、内分泌や代謝系の異常を知る手がかりにもなります。
高血圧のほとんど(90〜95%)は、原因のはっきりしない本態性高血圧と呼ばれるものですが、 その要因としては、遺伝体質や加齢によるものもありますが、多くの場合、塩分の取りすぎ、肥満、寒さ、ストレスなどの生活習慣が原因と考えられます。
高血圧は体に良くない、と分かっていても、血圧が高いだけで日常生活に支障がなく放置しがち です。しかし高血圧状態が長く続くと、血管の老化が早まって血管が壊れやすくなり動脈硬化も 進み、その結果、合併症として脳卒中、心臓病、腎臓病のような重篤な生活習慣病を招きます。
このため高血圧には「サイレントキラー」(静かなる殺人者)という別名があるほどです。

血圧の判定

血圧は1年のうちでは夏より冬に注意が必要で、1日のうちでは寝ているときに低く、朝起きた とき高くなります。また、緊張や睡眠不足の影響も受けるので定期的な測定を心がけましょう。

1−(2)心電図 心臓の状況を調べる

心臓は、血液を全身に送り出すポンプとしての役割を果たしています。それは心臓が収縮と拡張を 繰り返すことで行われますが、その際に心筋から微弱な電流が生じます。その電流を心電計という 装置で記録したものが心電図です。
心臓が変化したり脈が乱れたりすると、その変化が心電図に表れ、波形の特徴から心臓に関する 病気の診断などを行うことができます。検査で疑われる疾患は、不整脈、狭心症、心筋梗塞、心肥大、心不全などです。