特定保健指導
「特定保健指導」を実施します!
生活習慣病予防の取組みとしてメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防と改善を目的に、特定保健指導を実施します。
特定健康診断で「積極的支援レベル」「動機付支援レベル」と判定された方を対象に特定保健指導を実施します。
特定保健指導は、法令に基づく取組みであり、会社の安全衛生における健康増進の取組みです。
この機会に医療専門職の指導員からサポートを受け、5年後10年度も元気でご活躍されるためにも対象の方は必ず参加ください。
※特定保健指導の対象になった方には特定健診受診後おおよそ3ヶ月後に健保組合から文書でご本人に案内します。
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、お腹のなかに内臓脂肪がたまり、高血圧・高血糖・脂質異常症(高脂血症)等の症状が重複した状態のことです。
自覚症状はほとんどないものの、放っておくと動脈硬化が急速に進行し、脳卒中や心筋梗塞のリスクを高める原因となります。
- 高血圧が続くと・・・血管壁に圧力がかかり、血管が傷つき動脈瘤ができて硬くもろくなる
- 高血糖が続くと・・・血液中の糖が処理されず血液中のたんぱく質とくっつき血管を傷つける
- 高脂血症が続くと・・・LDL(悪玉)コレステロールがたまり血管が狭くなり血栓ができる
しかし、健診結果に基づき生活習慣を改善する事でこれらの病気を予防・改善する事ができます。
1.目的
平成20年4月に「高齢者の医療の確保に関する法律」が改正され、健保組合等の保険者に「特定健診・特定保健指導」の実施が義務付けられました。
背景
- 死亡原因の6割、国民医療費の約1/3が生活習慣病。ダイキン工業健康保険組合の医療費においても約30%を占める。
生活習慣病の中でも特に心疾患・脳血管疾病等の発症の危険因子である糖尿病、高血圧症、脂質異常症等の有病者や予備群が増加しており、発症・重症化予防の取組みが差し迫った課題。 - 高齢期における生活習慣病外来・入院受療率が上昇している。
その理由は、不適切な食生活や運動不足等、不健康な生活習慣がやがて生活習慣病の発症を招き、生活習慣を改善しないと重症化し、心疾患や脳卒中等の発症に至る経過をたどる事となる。
厚労省)特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(H25年4月)より
2.特定健診と特定保健指導の流れ
健保組合は特定健診の結果を元にレベル分けし生活習慣病リスクの数に応じて対象者を抽出します。

3.対象者
- 特定健診の結果を元にレベル分けした結果、生活習慣病リスクの高い人を「積極的支援レベル」、リスクのある人を「動機付け支援レベル」と判定します。
- 毎年4月1日現在ダイキン工業健康保険組合に加入している人で、実施年度内(4月1日~翌年3月31日)に74歳になる被保険者までが対象です。
※法定では40歳以上が対象ですが、当健保では早いうちの習慣付け・発症リスク抑制を目的に、40歳未満も対象に実施しています。
ただし下記の方は対象外です
- 糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療に係わる薬剤を服薬中の方
- 年度途中でダイキン工業健康保険組合に加入・脱退された方
- 海外居住者
- 休職中の方
特定保健指導レベル分けの基準
「積極的支援」「動機付け支援」「情報提供」の3つにレベル分け
積極的支援レベルの方
メタボリックシンドロームのリスクが重複している方です。
医療専門職による面談(オンライン/対面)、メール等による保健指導を3ヶ月間行います。
生活習慣病改善を実行するための無理のない改善プランの作成や継続して実行していくためのサポートを受ける事ができます。
動機付け支援レベルの方
メタボリックシンドロームの症状が出始めた方が対象です。
医療専門職による保健指導を1回行い、3ヶ月後に実績を評価します。
生活習慣改善を実行するための無理のない改善プラン作成のサポートを受けることができます。
情報提供レベルの方
けんぽニュース等で、健康的な生活習慣作りのための情報を提供します。
特定保健指導対象者の判断基準
追加リスク ①~③(※) |
④喫煙歴 | 対象 | ||
---|---|---|---|---|
30~64歳 | 65~74歳 | |||
1.腹囲 (男性)85cm以上 (女性)90cm以上 |
2つ以上該当 | あり・なし |
積極的 支援レベル |
動機付け 支援レベル |
1つ該当 | あり | |||
なし | ||||
2.BMI
腹囲が上記の基準に 該当していなくても BMI 25以上 |
3つ該当 | あり・なし |
積極的 支援レベル |
動機付け 支援レベル |
2つ該当 | あり | |||
なし | ||||
1つ該当 | あり・なし |
①血糖 | 空腹時血糖が100mg/dl以上 または HbA1cが5.6%以上 |
---|---|
②脂質 | 空腹時中性脂肪150mg/dl以上 (やむを得ない場合は随時中性脂肪175mg/dl以上) または HDLコレステロール40mg/dl未満 |
③血圧 | 収縮時130mmHg以上、または拡張期85mmHg以上 |
4.特定保健指導実施フロー
生活習慣を改善するにはご本人の<やるき>が最も重要となります。
日常生活を専門家と振り返りながら、更なる健康増進にお役立てください。
積極的支援レベル(例)

動機付け支援レベル(例)

- 初回面談(約30分間:医療専門職と面談)
特定健診結果に基づき委託指導員のアドバイスの元生活習慣の分析と健診検査数値の改善を目指すプランを作成いただきます。 - プログラムの内容は、委託会社によって異なります。
- 初回面談を就業時間中に受ける方は、所属長に了解を得てください。
5.特定保健指導参加者の声(アンケートより)
- 非常にためになり、たとえ変化がすぐに出なくても意識を継続することで食事等を変化させることができました。
- 全くやる気がない状態でしたが、初回面談で「そのくらいならやってみよう」という気持ちになったことが良かったと思います。
- 特定保健指導のおかげで減量することができた。今後は自己管理で標準体重まで持っていきたい。
- 無理のない目標を要求したが、その通りの目標提案をもらえたことが良かった。
- 今回を契機に肉体改造できた。3か月経過した後も継続して取り組んでいる。
- 年齢的に減量は難しいかも、と思っていましたが、基本的なこと(食事の内容・量、適度な歩行)を続けることで、しっかりと結果が出ました。サポートを受けることの効果は大きいと思いました。
- 一人暮らしで栄養バランスが悪くなりやすかったこともあり、食事面のサポートの厚いプランを選択して良かった。
6.個人情報の取扱いについて
特定保健指導を受けられる方について、ダイキン工業健康保険組合が契約した専門機関の委託会社に提供する特定保健指導実施に必要な個人情報は下記の通りです。
◯氏名 ◯性別 ◯生年月日 ◯所属 ◯特定健診結果 ○住所 ○連絡先
尚、ダイキン工業健康保険組合の個人情報の管理は、個人情報保護法をはじめダイキン工業健康保険組合が定める個人情報保護規程及び関係法令に基づき管理され、知り得た全ての個人情報は保護・厳密に管理されます。
また個人情報は正当な理由なく第三者へ提供されることはありません。(詳しくは「個人情報保護の基本方針」をご参照ください)
Q&A
特定保健指導の案内が来ましたが、必ず受けないといけないのでしょうか?
「医師の診断により服薬を開始した」「入院治療予定」「医師の指導等により取り組みが出来ない」等でどうしても取り組みができない方以外は、申し込みをお願いします。
特定保健指導は法令に基づく取り組みです。不参加者が多い場合は、厚労省より「国へ納付金の増額(健保が国に拠出している後期高齢者支援金の最大10%)」「健保名(=会社名)の公表」のペナルティがあり、ダイキン工業健康保険組合全体の支出が増え、将来の被保険者全員の健康保険料に影響します。
メタボリックシンドローム判定結果通知で「予備群該当」となっているのに「積極的支援レベル」と判定されました。メタボリックシンドローム判定と特定健診の階層化の違いは何でしょうか?
メタボリックシンドローム判定(「基準該当」、「予備群該当」、「非該当」)とは、メタボリックシンドロームの診断基準に基づいた判定です。
一方、特定健診の階層化は、生活習慣病になるリスクの大きさに応じて、大きく「動機付け支援」と「積極的支援」に分け、必要な支援レベルを示すものです。
具体的には、メタボリックシンドローム判定には、BMI(体格指数:体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m)や喫煙のリスクが含まれていません。階層化の判定の方が対象の範囲が広いため、「予備群該当」とされても「積極的支援」となったり、「基準該当」であっても「動機付け支援」となる場合があります。
メタボリックシンドローム判定基準
腹囲 | 追加リスク ①~③(※) |
対象 |
---|---|---|
(男性)85cm以上 (女性)90cm以上 |
2つ以上該当 | 基準該当 |
1つ該当 | ||
予備軍該当 |
①血糖 | 空腹時血糖が110mg/dl |
---|---|
②脂質 | 空腹時中性脂肪150mg/dl以上 かつ/または HDLコレステロール40mg/dl未満 |
③血圧 | 収縮時130mmHg以上 かつ/または 拡張期85mmHg以上 |
料金はいくらですか?
保健指導委託料は健保組合が負担するので自己負担はありません。
初回面談実施に必要な経費(交通費、通信料)は自己負担となります。